エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
ぶらっと寄り道話

三男が奈良にやってきた③

三男は徐々にサッカーから気持ちが離れ,友だちとのゲームに夢中になっていきました。

長男と二男と私が奈良に引っ越したことで,一人の時間が増えたことも影響しました。

そして私が恐れていた事態になりました。

三男の視力が低下したのです。

眼科で診察してもらった結果,これから徐々に落ちていくだろうと言うことでした。

私は心からショックでした。

私は視力が悪く両眼ともコンタクトレンズを入れてます。

もし災害に遭ったらと思うと怖いです。

だから子どもたちの視力は守りたかったのです。

そのこともあって私は三男に対してイライラを募らせていました。

長男の帰省のタイミングで三男との時間ができました。

三男は生意気なことばかり言って自分がやると決めたことはやらず,嫌なことからは逃げ,何でも適当に振る舞うところが,どうしても私の目につきました。

私は一緒にいるとキツイことを言ってしまうと思って,当初の予定よりも早く奈良に戻りました。

帰り際に三男に対して厳しく叱りました。

そして長男に三男のことを託しました。

次は二男の帰省です。

二男には「実家に戻ったら三男に対してきつく接するかもしれない。」とは言っていました。

実家に戻ると三男の変化は見られず,長男に甘えてばかりで,私のモヤモヤが溜まっていきました。

私は昔から意地を張りだす引けなくなる性分でよく親を困らせました。

私自身ももう止めておけばいいのにとは思っているのですが,そのタイミングが自分からではできません。

今回もそうなってしまいました。

長男も二男も苦しそうでした。

せっかく家族が5人そろった時間に私はずっと不快な表情で三男から離れるように過ごしていました。

そして長男と私が奈良に戻るときがやってきました。

私はもはやどうしていいのか分からなくなっていました。

すると長男が「三男も奈良に連れてきたらいい。」と言い出しました。

私は「そうか。その手があったか。」と心が晴れる気分でした。

三男に「奈良に来い。」と伝えました。

長男も「三男,来いよ。」と言ってくれました。

三男は突然の提案に嫌そうな顔で「ええ。」と答えました。

「やっぱり無理か。」と思いました。

私が三男を避け続けたことで,どうにもならない壁が出来てしまったのだと思いました。

車の中で長男に自分の振る舞いについて謝りました。

長男のラインに連絡が入りました。

「パパ,三男が明日奈良に来るって。」

私は驚きました。

三男がこんなに恐ろしい私のもとに飛び込んでくるとは。

私は長男に心から感謝しました。

長男は長男で三男を心配してくれていて,家族の関係改善に動いていてくれたのです。

後から分かったのですが,三男はこの日の午後に友達と遊ぶ約束をしていたらしく,次の日だったら行けるとは思っていたそうです。

三男も私との関係を改善しようとしていたのでした。

結局のところ,一番子どもじみた振る舞いをしていたのは私でした。

翌日,三男は電車に乗って元気よく奈良にやってきました。

私はたった1日しかたっていないのに三男にまた会えた喜びと,三男が笑顔だったことに安堵したのでした。

もしかしたら親子の関係はいつまでも子どもじみていて,他人から見たらばかばかしいことにでも本気になれる,そんなものなのかもしれません。

三男は奈良に来てエアコン無し生活の中で,長男と一緒にパンツ一丁になり,あれほど増えなかった体重も増えました。

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やっぱり三男も出来る!