エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
サッカー愛にあふれたうんちく話

色あせない青春

昨日は長男のチームメイトかつ山梨時代からの仲間が放課後に家に来てくれました。

通信制の高校で人との接触が少ない長男は嬉しそうです。

親ずっと一緒じゃ退屈もします。

彼らにシュガートーストを作ってあげて,みんなでサッカーの試合を観ながらおしゃべりをしていると,二男が「あっつ。」とか言いながら汗だくで帰宅しました。

私も入れて5人そろったので公園で自主練をしました。

と言っても私が仕切っているので半自主練です。

二男は「ええ。暑いし。」とか言っていましたが強制的に連れて行きました。

【自主練1】

まずはサッカーテニスです。

高校生3人で2タッチ以内で公園を往復します。

ミスをした人はその場でジャンプ10回したら戻れます。

和気藹々としながら何とか成功させていました。

ここから二男も参加しました。

リターン無しで2タッチ以内のサッカーテニス連続20回。

成功したら同じルールでヘディングのみ。

リターンできないので声をかけ合っていました。

【自主練2】

次は1辺が2m未満の正方形のグリッドで4対1のロンド。

ワンタッチで20回パスが成功したら終了。

それを右足のみ,左足のみ,両足OKと制限を付けていきました。

わざと狭くしてあるので簡単ではないですが,成功した時の気持ち良さは格別ですし,踊らされた鬼は悲惨です。

制限があるから何となくは出来ません。

体の向きやパスの強さ,どちらの足に出すかまで考えないといけません。

相手が近くてもビビらない習慣て大事です。

【自主練3】

次はグリッドを1辺は10mほどにしました。

実際の試合ではこれぐらいの距離でワンタッチパスをしなければいけません。

がんばるゆるキャラの二男はひたすら踊らされていました。

ワンタッチしかできないのでディフェンス時の駆け引きが重要です。

わざと動かなくて突然動くとか,フェイントをかけるとか。

オフェンス側もディフェンスの動きをぎりぎりまで観ていないとはまります。

ワンタッチだから焦るのですが,だから練習でワンタッチにチャレンジをしないと試合では使えません。

【自主練4】

次は1辺が5mの正方形のグリッドを2つくっつけた長方形のグリッドを作り,片方で3対1をして,反対側の1人にパスをしたら全員がスライドして来ると言うルールでロンドをしました。

当然ワンタッチ。

ポイントはいつ反対側に変えるのか。

ワンタッチなので反対側の1はサポートが遅いと焦ります。

だから逃げるために反対側にパスを出すのではなく,相手を引き付けたタイミングを共有して出すのです。

慣れてきた最後のあたりには「まだ変えるなよ。」なんて意地悪な声に踊らされる可哀相な鬼がいました。

【自主練5】

次は1辺が5mの正方形の中に攻撃の選手が1人入ります。

正方形の4辺のうち3辺に1人ずつディフェンスが立ちます。

中のオフェンスにボールを入れたらスタート。

オフェンスはディフェンスが立っていない1辺からグリッドの外に脱出します。

外側のディフェンスはグリッドの中に入れないので声をかけ合いながらステップして空いている辺をふさぎます。

誰かがさぼるとそこから逃げられるので,中のオフェンスはワザとくるくる回り,ディフェンスもそれに合わせてくるくる回っていました。

「あっち行ったぞ。」「へいへい,どうしたどうした。」「あっ・・・。」

なんて声を元気よく出しながら楽しく遊んでいました。

どちらにも相手をだます動きが必要です。

特にオフェンスは大きなフェイントを入れると相手を混乱させることに気づいていました。

【自主練6】

最後はシュートです。

公園にはコンクリートの壁があり,ゴール幅ぐらいの間隔で植木もあるので,そこをゴール代わりにしました。

私がゴールキーパーに入りました。

ゴールにから20mぐらいのところにAを先頭にして3mほどの間隔でA⇒B⇒Cと言う順で縦に並びます。

まずAがBにパスを出します。

BはAにリターンパスをします。

Bは右か左に3mほど動きます。

CはBと反対方向に3mほど動きます。

AはCに斜めのパスを出します。

CはBに斜め後ろのパスを出します。

Bはシュートします。

これらをすべてワンタッチでリズムよく行います。

右足でゴールを決めたら1点で左足なら2点。

ローテーションをしながら10点先取した人が勝ちというルールでやりました。

それはそれは楽しそうにシュートしていました。

外れたボールを取りに行くのも早いし並ぶのも早い。

シュートが入れば雄たけびをあげ,外れれば悲鳴をあげる。

これぐらい普段から感情を出してほしいものですね。

 

そろそろ薄暗くなってきました。

帰ろうかとベンチでトレシューを脱ぎかけたとき,スマホの着信に気づきました。

相手は公園に来ていなかった長男のチームメイトで山梨時代の仲間からでした。

「今から行くわ。もう下の駅やし。」

まさか,もう帰りかけているときに…。

うそだろ。

 

数分後,本当にやってきました。

18時30分前に計8人が公園にそろってしまいました。

もうボールも見えにくくなっています。

【ストリート(公園)サッカー】

でも,せっかくなので4ゴール3対3+2サーバーでゲームをしました。

長方形の外側に2つずつゴールをつくり,その間のゴールラインにサーバーが立ちます。

もう一人のサーバーは反対側のゴールラインに立ち,向かい合います。

ドリブル通過なら1点でサーバーにパスを出してリターンパスをファーストコントロールでゴールに入られたら2点と言うルールでゲームをしました。

ビブスも無いし目印にしているマーカーも見えにくい。

ボールも何となく見える。

そんな中で始まったゲームは,それはそれは元気で無邪気で本気で笑いが絶えないゲームになりました。

得点が入れば盛り上がり,得点を入れられたら悔しがる。

常にアピール合戦です。

暗闇の公園でボールを追いかけて動き回る怪しい高校生たちと中学生と50代手前のおじさんは,完全にボールが見えなくなるまでゲームを楽しんだのでした。

 

後から来た3人からしたら,あっという間の時間でした。

それでも集まるところが青春です。

みんなでくだらないおしゃべりをしながら,キラキラ光る夜景を眺めて坂道を下っていく様子はまさに青春謳歌そのものでした。

いつか彼らが大人になった時,この公園のこの時間を思い出してほしいなと思いました。

青春は色あせない。