エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
サッカー愛にあふれたうんちく話

適正ポジション

今回は11人制のポジションについての持論を綴ります。

長男はU13からずっと1-4-3-3の左側のインサイドハーフ(インテリオール)でプレーしています。

小学生の頃からFCバルセロナでプレーしていた当時のイニエスタ選手に憧れていたので,同じポジションが出来ると喜んでいました。

憧れているだけにプレースタイルも似ていますが(真似しているから当然),左のインサイドハーフに求められるプレーが長男のタレントと一致していたのだと思います。

インサイドハーフに求められるタレント

・ボランチより攻撃的で得点につながる決定的な仕事が出来る。

・ボランチより運動量が多くポジションのを流動的に変えることができる。

・有効なスペースを見つけることができる。

・相手のプレッシャーが厳しくてもボールを保持したりパスしたりする技術が高い。

・全体を俯瞰しながら賢くプレーできる。

・インテンシティが高くトランジションが速い。

・その他

後天的タレントと先天的タレント

これらはあくまでも一例であり私の持論でもあります。

それでも長男のタレントに一致するところが多いのも事実です。

これらは私が長男が子どものころからずっと「サッカーには相手がいる。」ということをずっと意識させてきた成果でもあります。

だから長男がこれまで身に付けてきた判断や技術は全て相手ありきです。

いかにして相手に勝つか。

それだけです。

しかしこれは後天的なタレントです。

実は長男のタレントとしてサッカー以外の「先天的な部分」で納得が出来るところ2つあります。

1つ目は「変化に気づく能力」です。

小さいころから際立っていました。

例えば家族の誰かが髪の毛を切るとすぐに気づきました。

家具の置き場所が変わったことに最初に気づくのも長男でした。

アオアシの葦人のような俯瞰力とは違うのですが,長男はサッカーのプレー中に自分が観ている景色が絶え間なく変わっていくことに気づいていてそれをプレーに生かしているのだと思うのです。

私が「あの状況でフリーの選手がよく見えていたな。」と尋ねると,長男は「見えてたというか何となくわかった。」と答えるのでした。

おそらく葦人ほどはっきりとしているわけではなく,かなり感覚的だと思います。

2つ目は「意地悪な性格」です。

長男を動物に例えると「きつね」です。

童話では「きつね」は意地悪なキャラとして登場することが多いのですが,長男の性格は「きつね」に似ています。

決して性格が悪いと言うわけではありません。

あくまで特長としての性格です。

長男は自分の都合よく物事を解釈したり,相手を出し抜いたりすることがとくいです。

鬼ごっこをさせるとかなりしたたかに遊びます。

負けず嫌いで攻撃的な性格なので,試合に負けて泣いたことなどなく,負けたら情けない自分に対して怒っていました。

でもそれをいつまでも引きずることはなく,しばらくするとケロッとしています。

インサイドハーフに託されるタスクは多くて複雑です。

長男がインサイドハーフをするようになってからしばらくは「体の疲れより頭の疲れの方がしんどい」と言っていました。

親であっても私には絶対に出来ないポジションです。

きっと長男にとってインサイドハーフは必然のポジションなのだと思います。

私の場合

ちなみに私はずっとCBでした。

それもどちらかというとストッパータイプのCBでした。

ボールへの激しいプレッシング,へディングの競り合い,無失点勝利の快感などがサッカーを楽しむ原動力でした。

私のタレントとしての先天的な部分なら間違いなく「接触への恐怖心の欠如」と「豊富なスタミナ」だと思います。

私は今までヘディングの競り合いを怖いと思ったことはないです。

若い頃はどれだけでも走れました。

現在の1-4-3-3のCBはちょっと難しいですが,1-4-4-2でカバーリングタイプの相方がいるCBならまだいけると思います。

生身の人間がプレーする

このように自分の子どもやチームの子どもの適正ポジションを考えるとき,そのポジションに求められるタレントは間違いなく必要なのですが,その子が持っているサッカー以外の先天的な部分に目を向けることも大事です。

「優しい」というタレントなら,攻撃的なポジションより守備的なポジションに適性があるでしょうし,「整理整頓が上手」なら全体が俯瞰しやすいポジションに適性があると思います。

なぜならサッカーはAIがプレーするのではなく生身の人間がプレーするからです。

そこには個性があり性格があり感情があります。

だからサッカーは面白いし,適正はあくまで適正であって正解でもないのです。

カオスこそサッカーの醍醐味ですね。

息子たちの場合

ちなみに二男の適性は生真面目なSBで三男の適性はちょけたボランチだと思っています。

なぜなら二男を動物に例えたら「いのしし」で三男は「さる」だからです。

意地悪な長男。

猪突猛進な二男。

猿回しな三男。

息子たちは今日も野性的でかわいいですね(^^)v