エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
勝手に「ナラディーア」日記

1月10日(火)「Field of Dreams」

昨日は二男が奈良クラブの新拠点である「ナラディーア」で初練習でした。

二男は新しいマウンテンバイクを購入してもらったので,意気揚々と自転車で三郷町の坂道を登っていきました。

私は歩きで二男についていきました。

すると二男が引き返してきました。

「どうしたん?」

と尋ねると

「スマホ忘れた!!」

と言って帰っていきました。

初日からさすがです。

私はすたすたと坂道を登っていきました。

徐々に体が温まり,足にも疲労が出てきました。

なかなか二男が追い付いてきません。

ナラディーアの手前でようやく二男がやってきました。

「遅かったな。」

と言うと,

「靴の紐が引っ掛かってやばかった。」

と答えました。

さすがです。

ナラディーアはまだ駐車場の舗装が出来ていません。

だから今日は山側の駐車場からグランドに入ります。

ここの坂が1番の難所です。

とても自転車では登れませんし,歩きでもすでに筋トレです。

ようやく登り切ると素晴らしい光景が広がっていました。

ナイターに照らされた新緑のピッチです。

遠くにはすでにボールを蹴る子ども達が声が響き渡っています。

二男は隅に自転車を置き,颯爽と仲間の元に歩いていきました。

私は地元にいるときからずっとグランドまで送迎をしていました。

長男が小学校1年生の時からですから,移動距離と時間は半端ないと思います。

長男が小学6年生になってからは奈良県の田原本町まで週1で往復250kmは走っていましたから余計です。

それがついに自転車で往復15分程度,徒歩でも30分かかりません。

ギリギリまで家にいて,終わったらあっという間に家で風呂に入れる。

選手としてこんなに有難い環境はありません。

勝負や競争の中で生きるサッカー選手はストレスが多い状態になります。

出来るだけ早くストレスを取り除くことが大事です。

慣れた家で,風呂に入ったりソファーに座ったり,お気に入りに音楽を聴いたり,宿題をしたり,そんな時間が十分とれること。

ついにこの生活を手に入れることが出来ました。

これも私が奈良に来た理由の一つです。

私は二男の練習をすぐ近くの観客席のようなところで観ていました。

二男のチームメイトの保護者さんと一緒に雑談をしながら観ていました。

サッカーのこと,子どものこと,昔のマンガやアニメのこと,コロナウィルスのこと,保護者同士で色々な雑談をすることも楽しみの一つです。

奈良クラブの専用施設であるナラディーアではそれが出来ます。

そのうち施設内でコーヒーや軽食も摂れるようになれば,なおサッカーが日常にある風景になるでしょう。

私がスペインで観たあの風景が奈良に出来ようとしています。

もっと地域の方が散歩がてらに子ども達のサッカーを観に来れるようになればいいなと思います。

そうこうしていると長男も自転車でやってきました。

ユースのメンバーにも自主練の許可が下りたのです。

今日集まったユースのメンバーはアメージングアカデミー出身の5名です。

アメージングアカデミーには専用のグランドは無く,寮の裏にフットサルが出来る程度の人工芝ピッチがあるだけでした。

シュートを打てばボールが森の中に消えていく状態でした。

それがこのナラディーアは,フルピッチでサッカーゴールがあり,ラインがペイントされていて,自分たちだけの専用グランドなのです。

当然,みんなが大興奮していました。

ふかふかの人工芝です。

みんなひたすらシュートをして,GKの子はひたすらジャンプしてセービングしていました。

 

長男は

「えぐすぎる。最高や。」

とニヤニヤが止まりませんでした。

結局,練習後に疲れた表情の二男は

「先に帰るわ!」

と言って自転車で颯爽と帰っていき,長男はコーチに催促されるギリギリまでボールを蹴り続けました。

ここはサッカー少年にとって夢の場所です。

まさに

「Field of Dreams」

の世界ですね。

「If you build it,he will come.」

グランドを造ってくれてありがとう奈良クラブ。

きっと彼はやってくるよ。