エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
サッカー愛にあふれたうんちく話

よどみ

サッカーはチームスポーツ。

まずこの大前提が大切です。

私はつい我が子の活躍を最優先に期待してしまいます。

でもそれは当たり前で,我が子だから応援するわけですし,我が子だからそんな情熱が沸くのです。

しかし,気をつけなければいけないのが期待する活躍の仕方です。

私のような保護者は、我が子にキャプテン翼の大空翼のような活躍を期待してしまいます。

チームのエースとして,キャプテンシーがあり,テクニックに優れ,常にボールに関わり,得点が出来て,ボールを奪える。

そんなパーフェクトな選手です。

その見方で我が子を観たとき,子どものプレーに物足りなさを感じてしまうことはありませんか?

出場したポジションに不満を感じたりしませんか?

私はまさにそうです。

でも最近はその考え方がかなり変わってきました。

色々な方と話をして知見を広げることができたり,息子達との関わりの中で彼らの想いに寄り添ったりしたことで,パーフェクトな選手とはどんな選手なのかが自分なりに分かって来たからです

それはずばり「よどまさない選手」です。

大前提に戻ります。

サッカーはチームスポーツです。

チームで勝利を目指すスポーツです。

と言うことは「個人」のストロングとウィークを気にして試合をしているのではなく,「チーム」のストロングとウィークを気にして試合をしていることが大事なのです。

だから試合をしている選手は「私」が主語になるのではなく「チーム」が主語にならなければいけません。

「チーム」がこう攻めたいから「私」はこうする。

「チーム」がこう守りたいから「私」はこうする。

このように考えると,我が子が「チーム」の勝利のためにどのようなプレーすることが求められているのか,どんなプレーが出来たのか,それらを理解して応援することできます。

私の息子は,長男が主に1-4-3-3の左インテリオールで,二男が左サイドバックで,三男が1-4-2-3-1の2ボランチの片方でプレーしています。

もうすでにトップ下でプレーしている大空翼とは異なります。

比べようがありません。

さらにチームの戦術が違えば,求められるプレーも違います。

そこで私は息子の活躍の指標を決めました。

それは「よどみ」なのです。

攻守にわたってチームの勝利のために「よどみ」を生まないプレーが出来ているか。

止める,蹴る,運ぶなどの基礎的な技術も「よどみ」は起きます。

そのコントロールはそこで良かったのか?

そこに蹴るパスの位置や強さ,シュートのタイミングは?

そのドリブルは本当に有効だったのか?

それは個人戦術やポジション戦術,チーム戦術についても同じです。

その動き出しは?

その立ち位置は?

そのコミュニケーションの仕方は?

先日の試合で長男と二男は「よどみ」の少ないプレーが出来ていたように思いました。

育成段階ですし,改善が必要なプレーが出るのは当然ですが,「よどみ」という視点で見ると彼らの「判断」はそれほど間違っていないように思いました。

勝利を目指すことはサッカーなので当然です。

子どもと同じで保護者も「勝ったら嬉しい」し「負けたら悔しい」ので一喜一憂してしまいますが,それはあくまでも試合を楽しんだ結果です。

だから試合の結果が子どもの活躍のせいと思ってしまうのは間違いです。

それよりも,試合の中で個人がチームに「よどみ」を生まないプレーが出来ていたかを観てみると,その試合の勝敗がついた理由が子どもの今後の課題と一緒に見えてきます。

例えば長男と二男はどちらも引き分けでしたが,長男はもっとサイドの選手にコミュニケーションがとれたと思いますし,二男は1対1の対応で予測を速く出来たのかなと思います。

これらを改善出来れば次回は引き分け以上の結果を期待できるかもしれません。

相手があることなので一人の力で勝敗は決められませんが,全員がチームのために自分の課題改善が出来れば間違いなく勝利に近づきます。

その課題改善の視点こそ「よどみ」です。

参考にされる方はぜひ「よどみ」の視点で子ども達のプレーを見てください(‘◇’)ゞ