エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
サッカー愛にあふれたうんちく話

奈良クラブの価値

先週の金曜日に奈良クラブユースは新チームになって全員参加で高体連のチームとトレーニングマッチを行いました。

そのチームは関西のプリンスリーグに所属しているチームで,今回はBチームとCチームとの試合になりました。

昨年度の1度だけトレーニングマッチをしていますが,そのときは雷雨の関係で変則的なゲームで終わってしまいました。

今回は参加人数が多いこともあって,全員が4本中1本の出場となりました。

特に新1年生にとっては初の対外試合です。

高校生の強度になれる絶好の機会となります。

特に相手チームはフィジカルに優れ,ロングボールを使って縦に速く,セットプレーを武器にしているチームです。

そんな相手にエリア1からの前進は良い練習になります。

 

長男は1本目のみの出場となりました。

開始早々にFKから失点し,その後もセットプレーからピンチを招いていました。

しかし,新入団選手を加えたエリア1からの前進は徐々に効果的になり出し,エリア2へボールを運べるようになっていきました。

それも相手が2トップで前進を監視してくる中で,2センターバックの間に1ボランチが落ちて長男がボランチの位置に入ってからは,前進がより安定しました。

「オレがサイドバックの位置に落ちても前の選手がその意図をまだ理解していないから,ボランチをセンターバックの間に落ちてオレがボランチに入って安定させた。」

と長男が言っていましたが,どこに数的優位が出来ていて,どこに有効なスペースが生まれたのかを瞬時に理解しつつ,それに合った位置に全員が立つにはチーム全員の共通理解が必要になります。

これがまだ十分ではないということです。

しかし,これがかなりの時間にできるようになれば,相手のフィジカルを無にすることが出来ます。

プリンスリーグ所属チームのBチーム相手にエリア2までは効果的になりました。

 

次はエリア3で効果的にしたい。

トップチームもエリア2まで3年かかりました。

でも3年でJ3のチーム相手にかなりの時間ボールをにぎれるようになりました。

雨天の中で行われたYSCC戦でも,ボールが水たまりで止まってしまうピッチコンディションにもかかわらず,奈良クラブは選手間の距離を確保しながらリズムよくボールを運ぶシーンが何度もありました。

選手数はおそらくJ3内で最小だと思いますが,なぜそんなサッカーが出来るようになったのでしょう。

間違いなく3年分の成果です。

目先の勝ちだけを目指していたらこの内容にはなっていません。

過去数年にわたって奈良クラブトップチームの試合を観続けてきた人はこの価値を分かるはずです。

そう奈良クラブはボールを握って勝てるチームを目指しているのです。

それはユースも同じです。

ユース年代でエリア3まで効果的にプレー出来るようになれば,トップに昇格すればもはやすぐに順応出来るということです。

まさに育成チームの真の価値です。

だから成長を焦らない。

他を羨ましがらない。

丁寧に学び続ける。

これに尽きます。

 

ただし戦うメンタルは違います。

どんなに正しく学んでも戦えなければ試合には出れません。

だから日々のトレーニングや試合から勝負にこだわり,常に戦い続けることは絶対に必要です。

長男は最近はずっとガビ選手を意識しています。

同年代のガビが出来て自分に出来ないことは無いと信じて,ひたすら走り,ぶつかり,戦っています。

今回のトレーニングマッチでもかなり戦っていました。

自陣のゴール前では,味方のコントロールミスによって相手にシュートが打たれそうになったときに,頭からヘッドスライディングのように突っ込んでボールを奪っていました。

まさにLike Gavi(^^)v

だから見ていて面白かったしワクワクしました。

長男が出ていた1本目は0対2で負けましたが今後に期待感の持てる内容になりました。

 

さて今日はプレー時間の調整をするトップの選手とトレーニングマッチです。

ナラディーアが出来たことで私がずっと望んでいたトレーニングマッチが実現しました。

これも奈良クラブユースの価値です。

エコノメソッドを導入してトップからジュニアまで同じメソッドで取り組んでいるチームのメリットです。

まだ土のグランドで練習をしていて,試合会場を転転としていて,JFLだった奈良クラブにわざわざ引っ越してまで来た理由です。

いよいよその時が来ましたね。

あとは突き進むのみです。