エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
サッカー愛にあふれたうんちく話

0対8が残したもの

奈良クラブユースは初めてのユースワールドチャレンジの本戦に出場しました。

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初戦の神村学園高校との試合は0対8の大敗でした。

 

相手はプレミアリーグ所属。

一方奈良クラブユースは奈良県2部リーグ所属。

ある意味当然の結果でした。

しかし,サッカーの面白いところは戦術によっては失点を減らすことが出来ます。

例えばべた引きでひたすら守ってひたすら蹴って逃げる。

これもルール上問題はありません。

しかし奈良クラブユースはその戦術は使いませんでした。

これまで学んできた通りのGKを使ったビルドアップで挑みました。

その結果が0対8です。

カテゴリーの違いによって起きる強度差は想像以上に大きく,神村学園高校のアグレッシブなハイプレスに対して勇敢に立ち向かうことが出来ませんでした。

最初の失点を機会にして奈良クラブユースはずるずると失点を重ねてしまいました。

現時点で神村学園高校と奈良クラブユースの決定的な違いはどんな相手であっても勝利を目指して勇敢に戦うメンタルです。

奈良クラブユースの戦術は育成年代としてはとても価値のあるものです。

ですがその戦術を実行するのは人であり,その人が勇敢でなければ相手を上回ることは出来ません。

その相手が各上のカテゴリーのチームならなおさらです。

長男は決して逃げてはいませんでした。

でも高強度の相手に慣れるまでに時間がかかりました。

ワンタッチでさばかなくても良い場面でさばいてしまうことが何度もありました。

相手はワンタッチでさばくことを見抜き,パスの受け手を狙ってきました。

もし長男がボールをコントロールして相手と駆け引きをしていたら,相手のプレスを迷わせるだけでなく,仲間へのプレスを回避させることも出来ました。

長男は

「今までで一番悔しいし,ダサい試合やった。」

と試合を振り返っていました。

長男が小学校の頃,残念なプレー選択をしてしまった反省を忘れないために,対戦相手の名前をとって合言葉は「大山田」といつも言っていました。

今回でそれは卒業です。

新たな合言葉はもちろん

「神村」

です。

小学校のときはシュートを撃たなかった反省で,今回は勇敢に戦い切れなかった反省です。

0対8の大敗は長男に新たな合言葉を残してくれました。

育成年代としてこんなに有難いことはありません。

奈良クラブユースは第2戦でプリンスリーグ所属の興国高校に勇敢に戦って惜敗し,最終戦ではプレミアリーグ所属の静岡学園戦に見事に勝利しました。

 

 

長男だけでなく全員ががむしゃらに自分たちの戦術を実行しました。

結局のところ,長男だけでなく奈良クラブユースの全員が神村学園高校との試合をダサく感じていたのでした。

これも育成年代の選手の面白いところで,この年代の選手は一つのきっかけで急激に成長したりします。

長男にとっても奈良クラブユースにとっても,ユースワールドチャレンジ2023に出場出来たことと神村学園高校に大敗したことに感謝です。