エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
(仮の題名)「サッカーが大好きな国でプレーするまでの話」

エコノメソッドキャンプに挑戦

エコノメソッドキャンプに挑戦

長男は小学校4年生になりました。県内の全国大会で5位になりました。一人で何人も抜いて得点を奪い、一人でゴールを守っていました。予備審をしていた方から「キャプテン翼みたい。」と言われるまでになりました。

三重県では小学校4年生からトレセンが始まります。長男は地区トレセンから県トレセンへ着実にステップアップしていきました。長男の実力は県内でも認められるほどになりました

私は再びチャレンジのときが来たと思いました。

しかし、FCバルセロナキャンプは辞めました。理由は参加している子ども達の能力差がかなりあるからです。長男は全国的には無名の選手です。きっと上の学年のグループに入ることはありません。すると前回と同じことになってしまいかねません。

そこでもっと玄人向きのキャンプを探すことにしました。知人にも相談し、見つけたのがエコノメソッドキャンプでした。ちなみに当時はサッカーサービスキャンプと言っていました。このキャンプもMVPになるとバルセロナに招待してもらい、現地で指導を受けられるという特典がありました。後に教えてもらって分かったのですが、FCバルセロナキャンプとエコノメソッドキャンプは代理店こそ違いますが、代表はあの久保建英選手をバルセロナに連れて行った濵田さんだったのです。

キャンプはまたしてもJ-GREEN堺で行われました。私達は当然コンフォートホテル堺に宿泊しました。

長男はスペイン人コーチと通訳が行うトレーニングに懐かしさを感じつつ、より原理原則に近いトレーニングにのめり込んでいきました。FCバルセロナキャンプより子ども達の能力差は少なく、長男はコーチからかけられる「ムイビエン」という言葉に気持ちを高揚させていました。

最終日のトレーニングが終わりました。会議室に集まった子ども達と保護者はコーチ達からキャンプの総括を聞きました。その後にキャンプの優秀選手の発表になりました。私はすぐに発表があると思っていなかったので内心はとても驚いていました。

長男の名前はなかなか呼ばれませんでした。「今回も無理か。」と思っていました。いよいよ最優秀選手、つまりMVPの発表です。会場が静まり返りました。

「MVPは川井大地選手です。」

なんと長男の名前が呼ばれたのです。私は頭の中が真っ白になりました。

「まじか。」

私は慌てて嬉しそうにコーチ達と記念撮影をしている長男の写真を撮りました。私達の挑戦は2回目で目標を達成したのでした。

エコノメソッドキャンプでは閉会式後にコーチにアドバイスを頂くのが慣例らしく、子どもたちはお気に入りらしいコーチが座っている机に長蛇の列を作っていました。私達は初めてなのでお気に入りも何もわかりません。だから誰も並んでいなかったコーチにアドバイスをもらいに行きました。彼は今回のキャンプが初めての来日だったから人が少なかっただけなのですが、私達のこの行動がこの先の運命の始まりだったのです。彼の名はダリオ・ロドリゲスです。そう後のアメージングアカデミーのコーチであり、奈良クラブユースの監督になる彼でした。長男はこの出会いから約7年間、ダリオの指導を受けることになるのでした。

長男がダリオに聞いたことは一つだけです。

「イニエスタ以上の選手になるためにはどうしたらいいですか?」

これだけです。ダリオはこの先に何度もこの質問を長男から聞くことになるのでした。

 

 

次回は「初めてのスペイン遠征」です。