6月なのにあの暑さ。
7月8月が恐ろしいと感じる異常気象。
連日の放送を毎年聞いていれば,正常だったころがいつなのかがもはやわかりません。
ということで「ぶらっと寄り道」は暑い時期の「少年の遊び」についてのお話です。
エアコンなんて無い生活
私が子どもの頃は,つまりは1980年代,一家に1台もエアコンはありませんでした。
だから,涼む方法は主に扇風機か団扇,もしくはあの懐かしいかき氷機で作ったかき氷を食べたり,風通しの良い居間で昼寝したり,自由水泳か川遊びでした。
たまにエアコンが聞いた店に行くと,すぐにお腹が冷えて痛くなりました。
だから私は今でもあまりエアコンが好きではなく,職員室や教室のエアコンが聞きすぎているとお腹が痛くなっていました。
用水路で遊ぶ
私の実家はいわゆる田園地帯です。
だから昔ながらの用水路にはいろんな生き物がいました。
どじょうや亀,ザリガニ、メダカ,オタマジャクシ,水カマキリなどなど。
ホタルも時期が来ると,夜にふわっと舞っていました。
私は友だちと生き物探しに出かけてはバケツにたくさん捕まえていました。
毎回水族館を作る気持ちでした。
水槽に入れては横から眺める。
ザリガニの共食いに心が折れる。
亀が脱走する。
そんなことの繰り返しです。
ときにまマムシと遭遇し,慌てて逃げたこともありました。
今思うと懐かしい昭和の風景です。
雑木林で遊ぶ
近くの川沿いには昔ながらの雑木林が残っていたので,川遊びのついでに話の中に入りクワガタ捕りや秘密基地づくりにいそしみました。
朝は早くに起きて友だちと待ち合わせして,クヌギの木を見に行くワクワク感はたまりません。
自分の胴体よりも太い樹を蹴り,落ちてきた虫を探して草むらをかき分ける。
まるで宝物を探すようなものです。
ノコギリクワガタが見つかればみんなで大興奮。
誇らしげに被っていた帽子の中に入れました。
なぜ,帽子の中?
と思われる方もみえますが,虫かごなんて持っていないことが多いので,とりあえず帽子の中を虫かご代わりにしていたのです。
被れば逃げ出せませんからね。
ただしカブト虫の時は無理です。
まあ,カブト虫は蹴っても落ちてきませんが。
秘密基地もたくさん作りました。
何が楽しいって,自分たちだけの家ができたのと同じですから,そこで少年ジャンプを読んだり,お菓子を食べたりするわけです。
親やじじばばの目の無いところなんて楽園です。
さらにはちょっとしたツリーハウスが上手くできたら冒険感も上がります。
子どもは冒険が好きなんです。
川で遊ぶ
近くの川には古い橋が架かっていて,下を覗くと少し深くなっていました。
そこに飛び込んで遊んだり,釣りをしたりしました。
釣り竿はそのあたりに落ちている竹で,糸や針は倉庫の中に置いてある父親の私物。
えさは石やブロックをひっくり返した裏にいるミミズちゃん。
えさが良いので今でこそ少なくなったフナがよく釣れました。
ミミズをくわえる瞬間が見えるので浮きは使わず,ピッと引っ張って合わせます。
釣れた時の竿のしなりが最高でした。
あるとき私は友だちと一緒に木造の船を造る計画を立てました。
友だちの家に置いてあった廃材を使って,釘やらなんやらで箱のような隙間だらけの船を完成させました。
完成した船を二人で担ぎ,意気揚々と川に向かいました。
私たちの考えでは,船に乗って下流まで,なんなら海まで行く予定だったのです。
目的の川辺に到着。
いよいよ手作りの船を川に浮かべる緊張の瞬間です。
せーの!!
ブクブクブク・・・。
あっけなく沈んでいきました。
ワクワクは自分で作るもの
私の息子たちがこんな遊びをすることはほとんどありません。
夏遊びを言えば,エアコンの聞いた部屋でYoutube…。
熱中症等の安全面を考えれば致し方ないところもありますが,残念すぎる夏遊び。
というか少年の遊びではない。
そう思うと生活は便利になったかわりに,大切な体験の機会が失われてしまったなと思います。
ふとせっかく奈良に来たのだから,奈良県産のクワガタを捕りに行ってみようかなと思いました。
ちょっとワクワクします。