二男のカップ戦デビュー
長男が2年生の時です。
その地域には2年生以下で行われるカップ戦がありました。
8人制です。
グランドの広さも8人制用ピッチサイズです。
私的にはもっと少ない人数かつ小さいサイズのピッチの方が良いとは思うのですが,そのような決まりになっているのと,そこまでの発言力(発言意欲)がまだありませんでした。
長男のチームは当時2年生以下の選手は6人でした。
そこで当時幼稚園の年長で,その幼稚園のサッカークラブでサッカーをしていた二男をチームに加入させました。
この加入こそが,この先の二男を悩ませることになるのですが,当時はまだそこまで考えられていませんでした。
6対8
なんとか7人になりました。
しかし,当日に1年生が一人休んでしまい,結局6人になってしまいました。
確かキーパーを含めて1-2-2-1を基本配置にして試合に臨んだように思います。
2年生ですのでロングキックの飛距離はそれほどでもないので,GKはほぼCBとしてプレーしました。
だから実際は0-1-4-1のような配置です。
2年生は一人がGK,一人がCFに入りました。
それを交代でまわしていきます。
残りの二人はサイドバックのようなサイドハーフのような位置になり,1年生と二男がCHとして中央でプレーしました。
2年生の4人は普段から練習で行う「鬼ごっこ」で鍛えられているのでよく走れます。
また,相手から遠い足を使うことも意識づけられているので,ピッチをアルファベットのOのように使いながら攻撃していきました。
内側を使うことは二男と1年生の子の習熟状態ではまだ難しかったのですが,「外→内→外→内」の意識は2年生の4人が持っていましたので,外側だけサッカーをするということはありませんでしたし,特に守備面での「グー」では内側の二人の活躍は素晴らしかったです。
この年代は自己中心的でボールに執着してしまい,いわゆる「団子」状態になりやすいです。
外側を使うことで団子を避けながら攻撃できたことは,サッカーの攻撃の際のピッチの使い方を学ぶ上では良い経験になりました。
結果としては6人で2連勝しました。
一人ひとりが守備面での「グー」と攻撃面の「パー」を丁寧に素早く実行し続け,2年生がGKとCB,SH,CFいう4つのポジションを楽しめたことが勝利につながったのだと思います。
「どうしたら数的不利でも勝てるのか?」
そんなことを考えることができた2試合となりました。
ゴールは内側にある
相手があるのがサッカーの本質です。
翌週は全く違う結果になりました。
チームは2名の新加入選手を迎えました。
1名はスクールから加入した2年生で,もう一人は幼稚園の年中さんです。
ついに9名になりました。
これで間違いなく勝てる。
選手たちもそう思ったかもしれません。
しかし結果は0対1で敗戦。
当日,2年生が一人欠席してしまい,8人なってしまっただけでなく,中央のスペースをふさがれてしまい,どんなに外側で優位になっても内側に入っていけなくなってしまいました。
確か1-2-4-1の配置だったような気がします。
加入したばかりの年中の子と年長の二男がCHで1年生2人がSHでは,ゴール前の守備を固めてカウンターを狙う2年生相手にはさすがに厳しい。
ボールを奪われると,深さをとっている相手のFWに蹴られて,カウンターを受けてしまいます。
それでも負けん気が強い長男を含め2年生達は,何とか自陣から外側を通ってゴール前のスペースをこじ開けようとあの手この手を尽くしましたが,現状のトレーニング習熟度ではどうにもなりませんでした。
この試合はサッカーの原則がよく学べると思います。
ゴールは内側にあり,ゴール前に人数をかけて守ると,失点を防ぎやすくなる。
逆に考えると,ゴール前で守っている人を外側におびき出すことが出来れば,内側に入りやすくなり,得点の可能性を高めることができるということです。
負けはしましたが,とても良い学びになりました。
Match-Training-Match
小学校低学年にチーム戦術が必要かどうかの議論は避けますが,チームとしてどのように戦うのかを共有していると,試合からサッカーの原則を学ぶことが出来ると言うことはわかります。
長男のチームは,相手と自分たちに引き付けるドリブルやパス,遠くからでもシュートを打とうとする意識,素早いネガティブトランジションなど,試合に負けたことで課題を持ちながらトレーニングできるようになりました。
まさにM-T-Mです。
「試合に勝ちたい」「試合に負けたくない」
サッカー選手が持つメンタルの本質です。
結果的にこの経験が,小学校4年生の県大会で5位入賞することにつながっていくのでした。
おまけ
ちなみに負けた試合に出場した長男と年長の二男,年中の子は現在奈良クラブU18,U14,U13に所属しています。
奈良クラブでエコノメソッドを学び,ますますサッカーの原則を極めようとしているから,きっかけはいつ起きるか分かりませんね。