エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
ぶらっと寄り道話

9月28日(水)「彼岸花が咲く季節」

久しぶりに奈良クラブ新拠点まで散歩しました。

長男は第1巻の翼くんさながらにドリブルしながら団地の中をすいすいと歩きました。

私の子どもの頃とそっくりです。

私も翼くんを真似して田圃道をドリブルしながら歩いていました。

さすがに若林くんには出会いませんでしたが,サッカー少年の教科書のような漫画でした。

それで上手くなるわけではないのですが,ボールと一緒に歩いているだけで気分が良くなったもんです。

最近の長男は,体と心の成長と共に苦しんだ「感覚のズレ」からの帰還を果たしつつあります。

本人も「何か戻って来た。」と嬉しそうに言ってドリブルをしています。

実際のところは「戻った」と言うよりは「繋がった」と言う方があっていると思います。

過去と現在が繋がる。

ずっと積み上げてきたわけですから過去に戻るわけはなく,子どもの頃の自分の感覚に近い動きが出来るようになったのだと思います。

さあここから,子どもの頃のサッカー大好き少年というか怪物の逆襲ですね(^^)/

新拠点に到着するとクレーン車が建物の基礎の辺りで作業していました。

グランドの支柱の角の様子からも徐々に出来上がったグランドの様子が想像できるようになってきました。

「なんか狭くない?ぎりぎりなんかな。」

長男には狭く見えるようです。

グランドのサイズは正規(105m×68m)のはずなので,案外ネットぎりぎりなのかもしれませんね。

その後は作業をされているホタリーナ保存会の方々にご挨拶をしました。

夏の間は何かと都合が合わずにお手伝いが出来ませんでした。

今日は皆さんで草刈りをされていました。

私たちを見かけると,早速先日のホーム戦のことを話してくれました。

何と三郷町民としてロートフィールドまで来ていただき,試合を観戦してくれたということです。

「試合は惜しかったけど,すごい人やったなあ。ハリセンの音も迫力があった。」

とにこにこと笑って話してくれました。

嬉しい限りです。

ぜひ私の隣にいる長男があの舞台でプレーしているところも観てもらいたいですね。

ふと見ると,彼岸花がきれいに咲いていました。

尋ねると球根を植えられたそうです。

この時期になると一斉に咲く彼岸花。

自然は神秘的ですね。

私は彼岸花を見ると秋を感じるだけでなく小学校4年生の物語教材である「ごんぎつね 新美南吉 作」を思い出します。

私は第4学年を担当することが多かったので,子どもたちと一緒に物語の読み取りを通して「ごんぎつね」と「兵十」の心情のすれ違いを追いかけたものです。

ちょうど彼岸花が咲く季節の物語。

作者の新美南吉さんが眺めた半田市の秋の景色とも重なります。

この優しくて切ない物語は,ギャングエイジと呼ばれる子どもたちの心に響く,素敵な物語なのです。

久しぶりに物語が読みたくなりました。

ホタリーナ保存会ではホタルを育てるだけでなく,アサギマダラを呼ぶために秋の七草のひとつである藤袴(フジバカマ)を育てています。

何とこの日はちょうどその藤袴にアサギマダラがやって来ていました。

私は観られませんでしたが,動画を撮った方が様子を見せてくれました。

私も気になったのでインターネットで調べてみました。

このアサギマダラは春から夏にかけては本州等の標高1000mから2000mの涼しい高原地帯を繁殖地としています。

秋,気温の低下と共に適温の生活地を求めて南方へと移動を開始して,遠く九州や沖縄さらに八重山諸島や台湾にまで海を越えて飛んでいくそうです。

台湾・陽明山まで飛んだのはこれまで5個体が確認されていて何と2100kmの飛翔になります。

アサギマダラは冬の間は暖かい南の島の洞穴で過ごしています。

新たに繁殖した世代の蝶が春から初夏にかけて南から北上して,本州などの高原地帯に戻るという生活のサイクルをきちんと守っているのだそうです。

季節により長距離移動をする日本で唯一の蝶がこのアサギマダラなんです。

観たかったなあ!!!

奈良クラブ新拠点のそばにそんな蝶が飛んでくる場所があるなんて感動的です。

スポーツと自然が共学できる魅力的な施設,それが勝手に命名していますが「ナラディーア三郷」ということです。