先日のFC大阪戦は相手の消極的な戦術もありましたが,奈良クラブが5得点を奪う快勝となりました。
私が生命線にあげていた1-4-4-2のライン間が使えていたことは非常に大きかったですし,サイドでのアグレッシブさで数的優位が作れたことも勝因になりました。
前半の2得点は幅を使えた攻撃でしたし,ライン間にボールが入ったことで相手のコンパクトな守備ブロックを無効にしていました。
1得点目を奪った22番の長島選手は前節のホーム戦で出場できずに,レガースを投げつけて悔しさを表していました。
ヒーローインタビューでも話していましたが試合出場への渇望,勝利への欲望が現れた魂ゴールでしたし,終始相手を上回るメンタルでプレーを続けていました。
2点目の29番の浅川選手はアウェイの動きからニアに飛び込む教科書のような動きでのゴールでした。
得点を奪える選手はニアに飛び込む。
元日本代表の岡崎選手のようなゴールでした。
特にこの試合はメンタル面でのアグレッシブさが素晴らしく,グランドを広く使う1-4-3-3に欠かせないネガティブトランジションがとてつもなく速く,相手に自由を与えませんでした。
後半の3本のミドルシュートも得点へのアグレッシブマインドが良い結果につながったと思います。
シュートを打たなければ得点は奪えない。
丁寧なビルドアップや崩しも結局は得点を奪うために行うオフェンスの戦術です。
オフェンスの戦術の締めは当然シュートだと言うことですね。
特に途中交代の17番可児選手と15番金子選手の得点はクラブのチーム力の高さを相手チームや観客に見せつけるものでした。
金子選手は昨年はスタメンで出場する機会が多かったですが,今年は途中出場が増えていました。
サッカー選手としてこれほどの屈辱はありません。、
それでも腐ることなく全身全霊でトレーニングに打ち込んできたからこそのゴールであり,サッカーの神様が金子選手に微笑んだゴールだと思います。
試合後に金子選手が指導する奈良クラブのスクールの保護者の方が声をかけてくれました。
「コーチのゴールに子どもが喜んでいる。」
サッカーの神様はいます。
平日にも関わらず駆けつけた1000人を超える観客の皆様にも神様は微笑みましたね。
ライバルに対して自分達のスタイルで押しきった奈良クラブ。
試合を実際に観戦した方々はわかったと思う。
奈良クラブが目指すスタイルは世界基準なんだと。
今日は選手達が自信に満ちたプレーでその片鱗を見せてくれた。
サッカーの魅力に取り憑かれた観客は興奮が収まらない。
サッカーは最高だ! pic.twitter.com/eH3xKghcJM— Wataru Kawai@エコノメソッドで世界へ (@wataruk_ekkono) September 30, 2022
スペインでは5対0の試合をマニータと言います。
だからこの日は奈良の街に起きた「マニータの夜」なのです。
FCバルセロナ対レアル・マドリードのクラシコで歴史的なマニータがありました。
現マンチェスターシティ監督のグアルディオラがFCバルセロナを指揮した3年目。
相手はモウリーニョ率いるレアル・マドリード。
チャビ(現FCバルセロナ監督)とイニエスタ(現ヴィッセル神戸),ブスケツ,メッシ(現PSG)がトライアングルを形成し続けてFCバルセロナが完璧な勝利をしましました。
その試合後にピケが右手のひらを広げて表現したのがマニータです。
奈良クラブのチームカラーやバルセロナに本社があるエコノメソッドを導入しているところにも不思議な縁があります。
この年のFCバルセロナはリーグ,国王杯,チャンピオンズリーグの3冠に輝きました。
当然,奈良クラブもそうなりましょう。