エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
ぶらっと寄り道話

1月28日(土)「チームを繋ぐ色になる」

三番の雪の影響で坂の町は凍結で道はどこも滑り台状態でした。

8時過ぎに自転車でナラディーアに向かった二男からの電話で,

「パパ,これ自転車ではやばいわ。」

と報告がありました。

二男は自転車から降りて,歩いて行ったらしいです。

最近の寒波の影響で道路が凍結していて滑ってしまい,腕を骨折したサッカー少年がいます。

大好きなサッカーを怪我でしばらく奪われてしまいました。

本当にかわいそうです。

楽しくサッカーをするためには健康な身体が大事です。

くれぐれも事故には最善の注意を払っていきましょう。

 

私は試合が無い長男の昼ご飯と二男のおにぎりとスープ,そして私のスープを用意しました。

長男は二度寝に突入。

食べてすぐに寝たら牛になる。

食べた栄養が全て成長に使われるのですからそりゃデカくなるはずです。

私は十分に厚着をしてナラディーアに向けて出発ました。

昨晩は2人のトレーニング前に長男とナラディーアの隅でボールを蹴っていました。

夜露と雪で濡れた人工芝は私のトレシューと靴下をぐっしょりと濡らしてしまいました。

替えの靴下もシューズもない私は,二人の練習が終わるまでひたすら指先が凍えるほどの冷たさに耐えました。

約2時間…。

この世の地獄でした。

だから今日は靴下を2枚履きし,予備の靴下も用意しました。

だから完璧です。

 

ナラディーアに到着すると人工芝の上は雪が解けていましたがボールが転がると水しぶきが上がっていました。

昨日と同じです。

私はちょっとだけぞっとしました。

二男はというとU15の試合に左サイドバックとして出場していました。

相手は高校1年生です。

2学年上にそれくらい出来るのかに注目していました。

センターバック同士のパスが多く,サイドバックにボールを入れて探ることが少ないので,ボールに触れる回数は少ないですが,チャレンジとカバーは繰り返していましたし,長い距離を全力で走っていました。

球際も激しくて相手を狩るように行けていましたし,何より相手よりも早く動き出していることに感心しました。

 

二男は決して派手な選手ではありません。

誰かの目に留まるような選手ではありません。

でも試合の中でプレーしている選手は分かります。

二男が関わるとテンポが上がり,シンプルにボールが動くことを。

二男が鬼の形相でボールを奪うに行くとかなりの確率で奪えることを。

私はそんな二男のプレースタイルをずっと前から知っていました。

小学校2年生ぐらいまではそんな選手だったのです。

コーチ時代,教え子に,

「二男のプレーをよく見てごらん。二男は難しいことは何にもやらないよ。と言うかできない。でもボールは奪えるし,相手から遠い足でプレーしてスペースにボールを運べるから,チームにリズムが生まれてる。」

と言って二男のプレーを参考にさせていました。

あれから数年たちました。

二男も環境の変化の中で紆余曲折しながら,自分本来のプレースタイルが復活し出しました。

私にとってこんなに嬉しいことはありません。

人は十人十色です。

全員がキャプテン翼君になる必要はありません。

石崎君もいれば岬君もいるのです。

11人の色が一つに重なり合ってチームなのです。

二男はみんなの色をつなぐ色だと思います。

二男の色によってチームは明るくもなれば暗くもなります。

そんな二男のプレースタイルが私は好きです。

 

U14の試合では1本目に左サイドバック,2本目に右サイドバックとしてプレーしました。

1本目に二男がインテリオールの選手を使ったレイオフ(縦関係の壁パス)は驚きました。

継続のサポートが苦手だった二男が斜め前にパスを出してまたパスを受けに行ったのです。

このプレーでチームがスピードアップしました。

ワンタッチのパスはチームのリズムを変えるスイッチです。

左サイドバックの二男のレイオフから右サイドのウイングまで展開して決定的なシュートまでいきました。

こんなプレーができるようになったのかと私は楽しくなりました。

 

そんな二男にはご褒美がありました。

2本目は自チームのCKのときにたまたまゴール前に入れたのです。

二男はペナルティーアーク付近にいました。

するとそこにボールがこぼれてきたのです。

二男は右のインサイドキックで丁寧にシュートしました。

神コースに飛んだボールは見事にゴールに吸い込まれました。

ポジティブにプレーしていると不意に神様がほほ笑むものです。

二男はあまりに久しぶりのゴールだったので,自分が一番信じられないといった表情ではにかんでいます。

 

今回はあまりに親バカな投稿ですが,それぐらい二男のサッカーは上手くいかないことばかりでしたので,私は二男のゴールが嬉しすぎたのです。

二男は決して走るのが速くないし,身体も大きくもないです。

ボールを扱うテクニックは派手じゃないし,見た目も強そうには見えません。

でも二男はチームに必要な選手になり始めました。

さあ二男の逆襲です。

長男と共に川井家のサッカーでもっと人生を豊かにするぞ!

三男も遅れずにちゃんとついて来い!!

って言ってる傍から二男はまた服を脱ぎっぱなしにしています。

この野郎。

やっぱり褒めすぎたらいかんな(>_<)