エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
サッカー愛にあふれたうんちく話

不確かで論理的で魅力的

チームにはストロングがあります。

それはスピードがずば抜けたウイングであったり,高さのあるセンターフォワードであったり,ボールキープ力があるインサイドハーフであったり。

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ヘディングが強いセンターバックや守備範囲が広いゴールキーパーもストロングです。

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逆にウィークもあります。

だから勝負ではいかに自分たちのストロングを生かすか,ウィークを押さえるかが鍵になります。

選手をローテーションすればストロングやウィークも変わります。

様々な組み合わせでトレーニングしながら,試合では相手のストロングやウィークによってプランを変えていくのです。

長男とFCバルセロナに試合を観ていました。

MFとDFのライン間でボールを受けたペドリ選手が内側にターンしで中にボールを運んだシーンがありました。

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「長男なら外側にターンしてウイングに1対1をさせるやろ。ペドリはどうしてそっちにターンしたんやろな。」

と長男に尋ねました。

長男は,

「たぶん俺だったら外側にターンしていたけど,チームのストロングが内側にあるから(と同時に相手のウィークが内側にある)じゃないかな。レバンドフスキがいるし。アメージング・アカデミーのときならほとんど外側にパスできるようにターンしてた。あいつは速いからパスを出したら近づかん。その方が1対1がやりやすいし。」

と言いました。

このことから長男はチームのプレーモデルに従いながら,どこにストロングがあるかを常に探していることが分かります。

この習慣は自分たちのプレーモデルで相手を押し込もうとするチームでは身に着きません。

まずは自分たちのストロングとウィークを理解することは大前提として,相手のストロングとウィークを見つける習慣をトレーニングで身に付ける必要があります。

私は子どもの試合を担当するとき,子ども達に相手がどのようにボールを奪いに来ているのかを見つけさせています。

だから自分たちのゴールキーパーまでボールが下がった時を大切にします。

すると1人で獲りに来るのか2人で獲りに来るのかがわかります。

ゴールキーパーまでプレスに来るのか,来ないのかも分かります。

そこまでわかればどこに有利なスペースが出来るのかが分かるので,あとは自分たちのストロングをどう使うかになります。

これを小学校5年生の寄せ集めのチームでも出来ます。

当然,相手のストロングが上回り負けてしまうこともあるのですが,負けた理由が明確なので今後の課題に出来ます。

長男はこの習慣を中学校の3年間で身に付けました。

アメージング・アカデミーでは中1のときにゴールキーパーからのビルドアップを徹底的に学びました。

それを中2・中3と徐々に発展させながらトレーニングしてきたのです。

そしてユースになり,それをさらに発展させています。

だからサッカーというスポーツの捉え方が感覚的ではなく,より論理的に捉える習慣が身に着いているのです。

サッカーは不確かな数学である。

なーんて私なりにかっこいいことを綴りましたが,あながち間違いでもないのです。

私ならチームのストロングを生かしながら試合を進めます。

それは個人だけではなくチームプレーそのものがストロングである場合も含めてです。

カタールW杯では優勝したアルゼンチンは個人のストロングはメッシ選手でした。

でも最大のストロングはメッシ選手と一緒に優勝したいと言うチーム力だったのかもしれません。

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だからこそあれだけのハードなディフェンスを続けられたのではないでしょうか。

心情は不確かです。

でもだから面白い。

サッカーは人が楽しむスポーツだからこそ不確かで論理的で魅力的なのでしょうね。