昨晩の奈良クラブユースは「デスマルケ」のトレーニングをしていました。
分かりやすく言えば「マークを外す動き」です。
私がこの動きが1番上手いと思っている選手はネイマール選手だと思っているのですが,彼は「背後を狙う」デスマルケと「落ちてくる」デスマルケ,どちらも秀逸です。
ネイマール選手というとどうしてもボールを扱うプレーに注目しがちですが,彼が試合の中でボールを扱っている場面が多いのは,デスマルケによって巧みにボールを引き出しているからです。
昨日は長男とデスマルケの話をしていました。
長男はデスマルケをしようと動きすぎてしまい,パスの出し手に自分の意図をうまく伝えられていませんでした。
パスの出し手からしたら,「自分がボールを蹴れるとき」に「動き出してくれる(デスマルケしてくれる)」ことが重要です。
長男は自分がデスマルケをしようとし過ぎて,パスの出し手の状態をあまり見ないで動いていました。
長男の動きだとパスの出し手は「早くパスを出さなきゃ。」と思って焦ってしまい,キックミスをしてしまうのです。
ちなみに,「背後にスペースが有れば背後を狙うデスマルケ」,「背後にスペースが無ければ落ちてくるデスマルケ」をおこないます。
長男には
「パスの出し手が蹴れる状態になるまでは,相手の背中側に回るように歩いていたりジョギングしていたりしている。
背後にスペースが有ればオフサイドにならないように少し手前にいて,背後にスペースが無いときはオフサイドラインを少し出ていることが大事。
出来れば相手が自分から目を話した瞬間に動き出したい。」
と伝えました。
サッカー選手は数秒間にたくさんのことを同時にしています。
・ パスの出し手の様子を確認する
・ 相手の背後の位置をとる
・ 背後のスペースの有無を確認する
・ 自分の立ち位置を調整する
・ 相手の目線を確認する
・ デスマルケを実行する
これ以外にも味方の位置や相手ゴールキーパーの位置なども確認しないといけませんし,これらのことが目まぐるしく変化していきますから,試合終了までずっと修正を繰り返すことになります。
サッカーはルールがシンプルなだけに,選手たちは簡単な思考でプレーしているように思いがちですが,実はシンプルだからこそ戦い方で差を付けないといけないので思考は複雑になるのです。
シンプルに淀みなくプレーしているように見える選手ほど複雑なことが自然に出来ているということです。
代表例はイニエスタ選手ですね。
さて,長男は私のアドバイスを参考にして「デスマルケ」の達人になれるのでしょうか。
長男は子どもの頃からネイマール選手が好きだったので,きっと得意の真似で自分のものにしてくれるでしょう。