エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
サッカー愛にあふれたうんちく話

奈良チャレンジ第1章その2

奈良チャレンジの2年目が始まりました。

長男はナラディーア開催の県2部リーグが多く,試合会場への送迎はほぼ不要になりました。

リーグは見事に全勝優勝しましたが,高校の土のグランドでの開催もありましたし,90分間の試合かつ大量得点の試合が多く,精神的にも集中を続けることが難しいリーグとなりました。

長男は守備面でのアグレッシブさとペナルティーエリア内への侵入を課題にしてからは,90分間を通して戦い続けられるようになりました。

最終的にはリーグMVPも頂き,奈良クラブユースを県1部リーグへ導く立役者となりました。

長男の1番の思い出はユースワールドチャレンジでした。

カテゴリーが各上の神村学園高校,興国高校,静岡学園高校と試合ができました。

実は長男はオフ明けで身体が万全ではありませんでした。

それでも何とか出場できましたが,奈良クラブユースは神村学園高校には大量失点で大敗してしまいました。

長男も足の痛みもあり精細を欠いたプレーになってしまいました。

この試合はチームにとってもターニングポイントとなりました。

心の合言葉が「忘れるな神村学園」となりました。

勇気を取り戻したチームは,続く興国高校戦で0対1の接戦に持ち込みます。

ポゼッション率も互角でした。

「自分達は出来る」と確信出来た試合でした。

足りなかったのは自信と勇気だったのです。

最終戦は静岡学園高校でした。

3連戦で疲れはありましたが,それ以上に楽しみが勝っていました。

プレミアリーグの神村学園高校には大敗しましたが,同じカテゴリーにいる静岡学園高校に挑めるチャンスです。

相手は主力を欠いているということですが,そんなことは育成年代では一切関係ありません。

長男は膝の痛みを考慮して初めてボランチとしてプレーしました。

エリア1と2でのプレーで済むのが有難く,いつもはスロースターターの長男が,最初からかなり効果的なプレーを見せていました。

チームは会心のゴールを決めて,プレミアリーグ所属のチーム相手に見事勝利をおさめました。

奈良クラブユースがずっと取り組んできたビルドアップとチーム戦術が,プレミアリーグのチームに通用することを証明した試合になりました。

12月に行われたKSLアストエッジカップでは,関西社会人サッカー1部リーグ上位のレイジェント滋賀とガチで対戦する機会を得ました。

奮闘もむなしく1対3で敗戦しましたが,長男は両足がつるまで戦い続け,決定的なパスやドリブルで相手に脅威を与えることが出来ました。

実はこの年の長男はトップチームの練習にも何度も参加していて,TMでは大人相手にバチバチの試合も経験していました。

残念ながら2種登録には至りませんでしたが,ユース最終年に向けて期待を持てる2年目となりました。

奈良チャレンジ3年目は奈良県1部リーグでの戦いとなります。

奈良クラブユースをプリンスリーグ関西2部に昇格させるというタスクへのチャレンジとなります。

長男と話していて逞しくなったと思うことがありました。

長男は,

「奈良に来て2年間,低いカテゴリーでも一生懸命頑張って来た。何度も嫌になったし,何で奈良に来たんやろと悩んだ。上のカテゴリーに上がる難しさや喜びを経験できた。だからもっと頑張って環境を良くしたいと思うし,ちょっとうまくいかなくてもそれで落ち込んだりはしなくなった。きっと最初から高いカテゴリーにいた人は下に落ちたら自分はダメになったと思うんやろうけど,俺は最初から低いからそんなことは思わない。今いる場所で一生懸命やれない人は絶対に上には行けないと思う。」

と話したのです。

この2年間は苦しいことの方が多かったですが,絶対に無駄じゃなかったと思います。