長男がフランス遠征から帰ってきました。
「楽しすぎた。帰りたくなかった。フランスでプレーしたいわ。」
ずっとそんなことを言っています。
クラブが見せてくれた試合動画でも長男がそう言う理由がわかります。
日本はどうしてもトーナメント文化なので、リスクを回避したダイレクトプレーや事故を誘発させるハイプレスの試合が多くなります。
しかし今回の試合では、奈良クラブユースのビルドアップが上手いと分かると相手はミドルブロックやローブロックに切り替えていましたし、激しいデュエルがあっても当然でしょと言わんばかりにお互いがタッチして揉めることなく終わっていました。
また観客は、どちらのチームとか関係なく良いプレーがあると歓声や拍手を送りますし、良い選手を見つけると話しかけたりサインを求めたりして、選手達をまるでアイドルのように接していました。
まさにサッカーはこの国の文化でした。
長男はそれがたまらなく気持ち良かったのです。
試合でも観客を煽ったり、ゴールを決めたら観客に向かって走り、彼らともみくちゃになって喜んだりしていました。
言葉はお互いがカタコト英語でしたが、同じ宿舎だったパリ・サンジェルマンの選手達とも交流が出来ました。
「あいつら、体はでかいし、肌が黒いやつもいるけど、なんにも俺等と変わらん。パリ・サンジェルマンの選手というだけ。なんなら俺のほうがサッカーを知ってるし。」
長男はますます海外でプレーしたい気持ちが高まりました。
目標はスペインです。
でも今はサッカーが大好きな国ならどこでも良いと思えたそうです。
そのためにもまずは今いる場所で認められること。
サッカーが大好きな国や選手達は自分のクラブを大切にします。
クラブの勝利のために全力を注ぎます。
それが当たり前。
だから観客もそんな選手達がプレーするクラブを愛するのです。
長男のやる気はさらに上がりました。