保護者会の立ち上げ
グランデ・アメージング・アカデミーの保護者は、我が子が中学校に入学するタイミングで山梨県小淵沢町に出来た寮に子どもを預けることを決断しました。歴史ある寮なら少しの安心も出来ますが、0から立ち上げの寮でしたので不安が募ります。というか不安しかありません。それも標高1000mの高地です。冬場を想像するだけでどんな生活になるのかが心配になります。
入寮する前から保護者同士で連絡を取り合い、必要な物やそのサイズ等の情報交換をしていました。エコノメソッド選抜などで顔見知りだった保護者もいましたし、山梨県在住の保護者の方は積極的にリーダーシップを発揮してくれました。私達は適材適所で力を発揮していき、ついにはクラブ公認の保護者会まで立ち上がりました。
保護者会では寮やクラブへの要望をまとめ、代表がクラブに伝えるという流れが出来ました。現在、寮に隣接している人工芝の自主練グランドは保護者会がクラブに要望してできたものです。当初はただの空き地でした。そこに携帯用にミニゴールを置いて、子ども達はミニゲームをしていました。ゴツゴツとした石が埋まっていて危険でした。私は子ども達と一緒に石を掘り出す作業をしてみました。出るわ出るわ。大小の石がごろごろと出てきました。とてもとても全てを掘り出せるレベルではありませんでした。子ども達は自主練をしたくてもその空き地を使うしかありませんでした。そこで保護者会で話し合い、総意で人工芝の自主練用グランドをクラブに要望することが決まったのでした。
この頃はコロナ渦ではありませんでした。保護者会でBBQを企画し、親睦を図りました。寮生が通う公立中学校には夏休み明けに運動会と文化祭が一体となった行事があります。保護者が集まりやすいタイミングでクラブスタッフと寮生、保護者とその家族が集まり、盛大に寮の駐車場でBBQを行いました。その勢いで、翌日の運動会は寮生の保護者で見学席がいっぱいになりました。子ども達が地元の子ども達と仲良く運動をする姿を見ることが出来て、保護者として安心したことをよく覚えています。
学校の奉仕作業にはクラブと保護者一同で乗り込みました。保護者のほとんどが県外なので普段のPTA活動に参加することが難しく県内在住の保護者に活動を甘えていました。そこで奉仕作業ぐらいは出来るだけ大勢で行こうと話し合ったのです。奉仕作業の集合時刻は早朝でした。それでもたくさんの保護者が気合十分で集まりました。子を思う親心は偉大です。濵田さんやアカデミー代表もまるで保護者のように参加してくれました。
こうしてクラブと保護者は少しずつ確実にファミリーになっていったのでした。
次回は「立ち上げの苦難」です。