エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
(仮の題名)「サッカーが大好きな国でプレーするまでの話」

ようやく県2部リーグへ昇格

ようやく県2部リーグへ昇格

酷いときは豪雨でラインが見えず,ボールは水たまりで浮いてしまいコーナーキックが蹴れないなんてこともありました。雷鳴の影響で後半残り10分で試合が延期になり,翌日10分だけのために同じメンバーがその高校に集まらなくてはいけないなんてこともありました。

そんな厳しい状況でも逃げずに戦い続けて,ついに3部リーグ優勝が決まりました。

最終戦は壮絶な泥んこサッカーになりました。試合後に泥だらけになった仲間と一緒に撮った写真は,なんとも晴れやかで,華やかな舞台でプレイする選手達には絶対に分からない一生分の記念になりました。

「若い時の苦労は買ってでもせよ」と言いますが,長男にとってこれより下が無いと言うカテゴリーでプレイした経験は今後の人生の財産です。ずっと順調な人生なんて存在しません。必ず苦しい時があります。もしかしたら自分はもうだめだと思うかもしれません。そんなとき,この写真を見て思い出してほしいです。今いる場所で頑張ってまた上に這い上がれば良いと。

正直,日本はグラスルーツほど過酷な環境が多いと思います。「良い環境でプレイしたければ高いカテゴリーに上がれば良い」と言う人がいるでしょう。だから高いカテゴリーでプレイするために育成年代にも拘らず勝負に拘り過ぎたり,個人技に寄り過ぎたりするのだと思います。その結果,「高いカテゴリーでプレイできない自分はもうサッカー選手としては終わっている」と考えてしまい,子ども達は早々とサッカーを辞めてしまうのです。だって,こんな泥んこサッカーを誰が好んでしたいですか。でも,もしこのグランドが人工芝だったり,天然芝だったりしたらどうですか。自分に合った場所で好きなサッカーをプレイできる喜びが得られるのではないですか。私は長男と共に県3部リーグを経験し,サッカーが文化になるためにはグラスルーツが何より大切だと思いました。グラスルーツでプレイする選手が喜びに満ちていたら,もっとサッカー人口が増えると思います。

そういった意味では,後に完成する人工芝2面のナラディーアは奈良県内のグラスルーツの環境改善に大いに貢献しました。

 

次回は「J3入会に安堵」です。