二男の高校合格と奈良卒業
1月,二男の受験の日がやってきました。個別の塾に通い,毎晩のように送迎し,励まし,たまにケンカして,ついにこの日を迎えました。
前日,地元に帰るために二男を中学に迎えに行きました。二男は先生やクラスメイトに励ましのエールをもらえたらしく,満面の笑みで車に乗り込んできました。担任の先生が二男を見送ってくれました。中2でこの中学校に転入した二男は2年間ですっかり愛されました。登校を渋っていた頃が嘘のように,クラスの中心に二男がいました。
私は二男を実家に送り届け,そのままとんぼ返りで奈良に戻りました。
翌日,二男は試験を確かに受けました。なんと塾の先生が試験会場まで来てくれました。二男のことが心配で仕方が無かったそうです。二男は幸せ者です。
1週間後,二男は無事に志望校に合格しました。結果を知った二男は大喜びで学校や塾に報告に行きました。
それからの時間はあっという間でした。
骨折をした際,骨と骨をワイヤーで固定していました。そのワイヤーを取り除いてようやく完治となります。試験後,ついにその手術を受けました。二男は2度目の入院をしました。今回は大きらいな注射以外は余裕で入院していきました。
術後の抜糸を終えた二男は,奈良クラブジュニアユースの練習に復帰しました。すでにチームは代替わりしていましたが,二男はナラディーアの人工芝の上で走り回れる喜びを噛みしめるように,無邪気にボールを蹴っていました。2年間の奈良チャレンジを終えた二男はもうすぐ地元に帰ります。その前にサッカーをする姿が観られたので私は自然と涙がこぼれました。骨折の絶望から受験勉強の日々へと苦しい時間が続きましたが,最後にそれが報われた気がしました。
3月,二男は卒業式を迎えました。愛されキャラの二男はたくさんの仲間とともに信頼する先生に見守られて中学を卒業しました。
二男が地元に帰る日がやってきました。二男の荷物はすっかり片付けられ,アパートには二男の物が無くなりました。2年前,3人で始めた奈良生活もこれからは長男と私の2人になります。無性に寂しさが込み上げます。
二男とはよくケンカをしました。馬乗りになって二男を押さえつけたこともありました。長男と二男がケンカして教科書が破れたこともありました。毎日,3人でご飯を食べました。3人で布団を並べて寝ました。思春期の息子達と過ごしたこの時間は私の宝物です。
二男がいないアパートは今も慣れません。どこかに二男が居そうな気がします。長男もちょっと寂しそうです。
こうして奈良生活,最後の1年が幕を開けたのでした。
次回は「県1部リーグ開幕」です。