お米が少なくなったので実家に帰りました。
久しぶりに家族全員が揃ったので,記念にみんなで焼肉に行きました。
長男の奢り,ではありません。
そもそも私はそんなことを求めていないので,長男が頑張って稼いだお金は長男の考えで使えば良いです。
もし長男が奢りたいと言ったとしても最初は断るでしょうね。
みんなで食べる焼肉です。
すっかり大きくなった3兄弟は,よく食べるようになりました。
「元気盛り」と名付けられた大皿のお肉を2皿も食べきりました。
嬉しい反面,食費はなかなかのものです。
まさにたまーのご褒美ですね。
翌日,私は母と長男を誘って,母方のお墓参りをしました。
私は幼い頃は母方の実家に預けられていました。
母方の実家は小さな漁村です。
祖父母は小さな商店を営んでいました。
庭にはすだれに海苔が干されている。
そんな家でした。
私は小さかったので確かな記憶はありませんがお気に入りの場所でした。
祖母は10時と3時になると商店のお菓子を一つだけくれました。
祖父は酒とたばこが大好きな人で,いつもたばこ臭くて酔っぱらっていました。
人と人のつながりが濃く,荒々しくて情に厚い。
漁村ならではなのかもしれませんが私が6年間勤務した鳥羽市もそんな雰囲気でした。
長男は田園地帯で過ごしたので,海は近くて遠い存在でした。
それでも中学・高校と海無し県で過ごしたので,海に対する地元意識は高くなっていました。
私達は墓参りを終え,懐かしい漁港に向かいました。

堤防に立つと海風に全身が包まれる感覚です。
小さい頃によく見た海はキラキラと光り,どこまでも広がっていました。
長男は防波堤の先まで意気揚々と歩いて行きます。
私と母は堤防からその様子を眺めていました。
大自然の中に入ると人間なんて本当に小さいものです。
そんなことを思ったら,日々の小さい悩みなんてどうでも良くなるから不思議です。
正直,奈良での生活は不安ばかりです。
これまでは県職として25年も安定した生活をしていたので,将来や経済的な不安なんて考えたこともありませんでした。
今となれば何て世間知らずだったんだとも思います。
教員免許ぐらいしか社会の荒波の中で生き残る術を持っていない私は,自分の無知と弱さを思い知りました。
今更ながら商工会議所で経理を勉強し,20代の同僚にグーグルの使い方を教えてもらい,お金を稼ぐことの難しさを噛みしめています。
当然,現在も長男とともにひたすら節約生活です。
経済的に安心して生活できるように何とか頑張っています。
だから応援して頂ける方がいることや長男のユニフォームやタオルを買てくれること,クラブの試合を観に来てくれることはとても有難いことです。
「プロとしてその人達の想いを無駄にしてはいけない」
Jリーグデビューを果たしたこのタイミングで海に来たことは,気持ちが引き締まり,さらなる飛躍へ決意を新たにする機会になりました。
井上陽水さんの「海に来なさい」という曲があります。
私は久保田利伸さんのカバーをテレビで観て感銘を受けたのですが,この日はまさにそんな気分になりました。
ちなみにこの動画は曇り空でしたが,今日は快晴でした(^^)v
また海に来ます。
世の中で生きて行くために,しなやかな指を持てることを目指して。
そして幸せになるために。