エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
ちょっといい学校話

多数決は解決ではない論

文字数を減らすことで,投稿する勇気が湧くのは本当のようで,今日もパソコンの前で文章を考えています。

継続は力なりと言いますが,習慣になるまではそれなりに力が要りますね。

 

今回はマイノリティーについてです。

勝手に大きな話にしてしまいますが,日本は島国かつ歴史上他民族に侵略された経験が乏しいこともあり,異文化に触れる機会が少ない生活を継続してきました。

その結果,日本人という枠組みが国籍で区別すると言うより,単一民族という区別になりました。

黒髪,直毛,一重瞼,細い目,黒い瞳,低重心の姿勢…。

色々とステレオタイプの括りが出来上がりました。

それがこの国ではマジョリティーです。

これ以外はマイノリティーですね。

私は黒髪,巻き毛,二重瞼,濃い目鼻立ち,茶色の瞳,180㎝程の身長。

私はマジョリティーですか?

それともマイノリティーですか?

 

私は生まれも育ちも日本です。

日本国籍です。

正真正銘の日本人だと思うのです。

初めて会ったこどもからは,

「先生ってアメリカ人なん?」

とよく言われます。

こどもは正直です。

でもこれって教育的にも何となく引っ掛かりますよね。

 

ここで生物学的な話をするつもりはありません。

マイノリティーの話をしています。

先日,世界陸上が東京で開催されていました。

先ほどの条件に当てはまらない何名かの選手が日本人として懸命に競技に挑んでいました。

他にもそのような日本人の活躍はたくさんあります。

きっと彼らはこども時代にマイノリティーとして悩みを抱えていたでしょうね。

それは現在も変わらないのかもしれません。

 

そもそも国家単位で〇〇人と分けることが,このようなややこしさを生み出しているようにも思います。

さらには〇〇系というのも追加するとなると

アメリカ系日本人,中国系日本人,イタリア系日本人,ブラジル系日本人…となります。

そこまで存在を区別する必要があるのでしょうか。

でも日本ではこの系が付くと間違いなくマイノリティー確定です。

私はいったい何系でしょうね?

 

長男の話をします。

長男は小学校の頃から日本で当たり前に行われている育成とは違う体系で歩みました。

スペインのバルセロナ市にあるサッカーサービス社の「エコノメソッド」と同じ街の世界的ビッグクラブのFCバルセロナのメソッドが長男の体系です。

すると何が起きたかというと,このメソッドを学びきった選手が日本には居ないので,長男はマイノリティーになりました。

ユースまではこのメソッドを好んで学んでいる選手達と同じチームでプレイしていたので,まだ今ほどのマイノリティーではありませんでしたが,現在は完全に孤立しています。

大好きなラ・リーガを観ていると思います。

そこでは長男が学んできた通りのサッカーが展開されているのです。

長男はスペインでプレイしたら完全にマジョリティーなのです。

サッカーはチームスポーツです。

日本の育成体系で学んだ選手の中に長男が入ったら,相乗効果どころか,マイナスになってしまう可能性があることを,私は知ったのでした。

長男はスペイン系日本人となるのでしょうか。

 

日本という国はこのマイノリティーに厳しい国だと思います。

私はこども達に「地球人」だと答えていました。

半分は冗談ですが,こども達は素直なので「確かに(*^^*)」となるのした。

私は,こどもの頃からもっと「理由を考える習慣」を持つことが大切だと思っています。

特に教育の現場には必要です。

すぐに多数決で決めるのではなく,少数派の意見にも耳を傾けて,より良い妥協案を見つけていく取組を丁寧にしてほしいです。

多数決は決めただけであって解決ではないのです。

こども達にはもっともっと悩んで欲しいですね。

 

あ,結局は長い文章になってしまいました。

それもまあまあ重い内容(^^;)

スルー歓迎です。