私には「サッカーが上手い選手はリズムをよどませない」という基準があります。
例えば,ここでボールを奪われたらチームにリズムは生まれないよなって場面がサッカーには必ずあります。
上手い選手はそんな場面で絶対にボールは奪われないし,シンプルかつスムーズにボールを循環させます。
派手ではないのですがとても重要なプレーです。
なぜかと言うとボール保持者以外の選手はそれぞれが正しいポジションに動き出そうとしているからです。
そんなときにボールを奪われたり,コントロールミスが起きたりしたらどうでしょう。
チームはカウンター攻撃を受けたり,せっかくとった有効なポジションが消えてしまってポジションのとり直しが起きてしまいます。
まさにリズムがよどむことになるのです。
上手い選手はそのことをよく知っているので,シンプルかつスムーズにボールを動かしてリズムを生み出すのです。
よくテクニックのある選手が足元にボールを置いて,行くぞ行くぞと仕掛けるシーンがあります。
そのプレーそのものは悪くありませんし,状況によっては必要なプレーです。
問題はボール保持者以外の選手がどのように関わっているかなのです。
ボール保持者のプレーによってよどみが生まれていたら,その行くぞ行くぞは必要ないのかもしれません。
私が今まで観てきた選手の中でよどみがない選手の代表は間違いなくイニエスタ選手とメッシ選手です。
この二人は優雅な音楽が流れているかのようにプレーします。
恐ろしく簡単にプレーしたかと思えば,突然スペースにボールを運んだりしますが,決してチームをよどませません。
ボールを扱う技術が高いのは間違いないですが,サッカーの理解度が高く,ボールを触らなくてもチームを助けることができる稀な選手です。
今日は二男と長男のプレーをナラディーアで観ました。
二男はシンプルなプレーしかできませんが,継続のサポートに難があり,3人目の動きのイメージが持てないので,チームによどみを作っていました。
長男はよどみが少ない選手ですが,周りの選手との関わりには課題があり,チームにリズムを生み出すには至っていません。
サッカーはチームスポーツですから全員に同じ音楽が流れていることが望ましいです。
ということはイニエスタ選手やメッシ選手はチームの指揮者でもあるのです。
チームが奏でる音楽をコントロールする選手=よどまない選手
とも言えるかもしれませんね。
サッカーと音楽は密接な関係にあると思います。
普段から音楽を楽しみ,口ずさんだり,自然とリズムを刻んだりする。
そんなところにもサッカーが上手くなるヒントがあるのかもしれません。
つまりサッカーだけしていてもダメだと言うことですね。