長男はU18クラブユース関西予選の初戦を落としました。
黒星スタートです。
トップチームがJ3に入会したことで一応J下部となった奈良クラブなのですが,リーグのカテゴリーが低いために昨年までと同様の予選を行うことになりました。
それ自体は別に構わないのですが,大会が県リーグと並行しているためにどうしても過密日程になります。
奈良クラブユースの直近の日程は以下の通りです。
4月29日(土)県2部リーグ
4月30日(日)クラブユース
5月3日(水)県2部リーグ
5月4日(木)クラブユース
5月5日(金)クラブユース
5月7日(日)県2部リーグ
もはや異常を通り過ぎて命の危険すら感じます。
週末の試合に向けて年間リーグが当たり前の中で,こんな日程を組まなければいけないのは,いわゆる「全国」がかかった大会を実施するからです。
よく考えてください。
選手が怪我をしたらスポーツを楽しむという大前提が崩れます。
こんな日程で良いパフォーマンスが出来るわけがありません。
一体ここまでして出場する「全国」にどんな価値があるのでしょうか?
理解に苦しみます。
ちばみに私は「全国」に賛成しない派です。
GWはとにかく怪我の予防に最善の注意を払うつもりです。
ところで先ほどの初戦に戻ります。
実は奈良クラブユースは開始5分に退場者を出してしまいました。
いわゆるDOGSO(ドグソ)と呼ばれるプレーで1発退場でした。
DOGSO(ドグソ)とは「Denying an Obvious Goal Scoring Opportunity」の略語で「決定的な得点機会の阻止」という意味になります。
D=Denying(阻止する)
O=Obvious(決定的な)
G=Goal S=Scoring(得点する)
O=Opportunity(機会)
以下の4つ全てを満たすことがDOGSOの条件であり,DOGSOが適用されると基本的にはレッドカードとなり,ファウルした選手は退場となります。
①ゴールへの距離が近いこと
②攻撃側のプレーがゴール方向に向かっていること
③数や位置など守備側が不利であること
④そのファウルがなければボールをキープ、またはコントロールできる可能性があったこと
確かに映像で確認すると審判が観ていた角度からしたらDOGSOに見えます。
でもそれほど悪質ではありませんでした。
怪我の危険もありません。
私ならこの場合は今後の試合展開も想定してイエローカード,PKの二重罰にすると思います。
両チームにも説明します。
なぜなら選手が気持ち良くプレーすることをサポートするのが審判の役目だと思うからです。
かなり早い段階かつそれほど悪質でもないファールに対してレッドカードを出したことで,奈良クラブユースは残り75分間を数的不利で戦うことになりました。
奈良クラブユースにとって落ち着いて試合を進行するには精神的にもかなり厳しくなりました。
結局イエローカードが何枚出たか分からない大荒れの試合になってしまいました。
この試合展開の責任はいったい誰でしょう。
審判は主役ではありません。
審判の笛は時によってどちらか片方が有利になることがあります。
それが続けば試合は荒れていきます。
負けているチームなら勝つために必死なので当然です。
徐々に矛先は審判へと向かっていきます。
審判はそのことを理解すべきです。
荒れそうな展開になりそうなら,両チームのキャプテンやコーチを呼んで話をして,一度落ち着かせても良いと思います。
人が判断しているわけですからミスは必ずあります。
それもサッカーの一部です。
そのことをきちんと理解したうえで,選手と審判が素晴らしいエンターテインメントとしての試合を創りだす仲間になることが大切だと思います。
私も3級審判の免許を持っています。
主審は本当に大変です。
選手やコーチは勝ちたくて必死なので興奮して言葉や態度が荒くなりがちです。
そんな彼らをコントロールすることは至難の業です。
だからこそ選手も審判もサッカー仲間という意識が大切なのです。
ちなみに長男は後半残り10分まで走り切ったようです。
久しぶりに興奮して試合のことを話してくれました。
余計なことを考えずに夢中になれたことは長男にとっては結果的に有難いことでした。
決定機を外してしまったと残念がっていましたがそれもサッカーです。
この経験がより人間として逞しく成長するきっかけになることを願います。
なお,審判に文句がある人は一度冠が付いた試合の主審をしてみるべきです。
きっとその難しさが分かると思いますよ。
私は今でも主審をすると緊張しますから。
審判がいないと試合が成立しないことも含めてサッカー仲間になりたいですね。