エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
サッカー愛にあふれたうんちく話

俯瞰が身に着くトレーニング

私はサッカーが好き過ぎるのでこのブログもサッカーのネタが多くなります。

今回もやっぱりサッカーのネタです。

 

よくサッカーは俯瞰してプレーすることが大事だと言いますが,実際にそんなことが出来るのでしょうか。

自信を持って「私は出来ない!」と言えます。

実際にプレーしているときは平面でプレーしています。

人と人がピッチ内に重なり合いながら目まぐるしく状況が変わります。

どこに有効なスペースが有るのかとか,相手との距離感とか,そんなことを俯瞰的に見る余裕なんてありません。

でもそれではサッカー選手としての成長は難しく場当たり的なプレイに終始することになってしまいます。

 

エコノメソッドのトレーニングではピッチをエリア分けをすることが多々あります。

エコノメソッドと出会った頃の私はエリア分けの意図を「トレーニングで学ばせたい現象を出させやすくするため」と思っていました。

確かにそれも間違いではないと思います。

しかし奈良クラブユースでプレーする長男と話していると,それだけではないことが分かってきました。

コーチからトレーニング中にストップがかかって「今,どこに有利がある?」と質問があります。

コーチはその有利を素早く見つけて使って欲しいという願いがあるのですが,先ほどのような理由で実際に動きながら見つけることはかなり困難です。

でも長男は違います。

プレイしながらほぼ有利を見つけているのです。

なぜ長男はそれが出来るのでしょう。

きっと長男は意識的にピッチ内を以下のようにエリア分け(レーン分け)しているのだと思うのです。

5レーン理論についてはこの1記事だけ見ておけばOK

水色がビルドアップをしていて左CBがボールを保持している場合,水色チームに有利があるのはどこなのかはエリア分けしていれば明確です。

きっと長男はもっとエリアを分割していると思います。

この見方をすればどんなに人が入り乱れていても,人が集まっているエリアとそうでないエリアが分かりますし数的優位がどこに出来ているのかもわかります。

 

長男は小学校4年生から高校2年生の現在至るまで約8年間エコノメソッド学び続けています。

エコノメソッドでは小学生から中学生の頃はエリア分けをしているトレーニングが多い印象です。

きっと幼い頃の方がエリアの意識の吸収率が高いのでしょう。

そう考えると長男が歩んだ育成の成果は私の狙い通りでした。

私はサッカー選手としては超2流です。

だって俯瞰的にプレーすることなんて私には全く出来ないのですから。

これが出来ないからサッカーも出来ないということではないのですが,これが出来たらサッカーは何倍も楽しくなるはずです。

自分の思い通りに試合が展開されていく気持ち良さは,ボールを扱う楽しさだけでは味わえません。

90分間の試合の中で一人の選手がボールに触れている時間は2分程度です。

残りの88分はボールに触っていない時間なのです。

だからその88分間の楽しみ方を学んでいれば90分間ずっとサッカーを楽しめるということです。

正直に言うと私は長男が羨ましい。

私も幼い頃にエコノメソッドと出会いたかったです。

きっと長男以上にサッカーを楽しめたはずです。

悔しいなあ。