エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
ぶらっと寄り道話

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連日の投稿です。

おじさんのうんちくにお付き合いしていただいている皆様のおかげでこのブログも継続が出来ています。

 

今朝,こんなニュースを目にしました。

高校野球の準々決勝,横浜高校対県立岐阜商業高校の試合後の横浜高校の選手のコメントです。(以下はヤフーニュースの抜粋です。)

 

相手の県岐阜商は公立校で、スタンドの応援も味方につけて勢いがあった。

〇〇選手(選手名は私の判断で控えます)は

「チームとしてすごい応援されている。自分たちも愛されるチームを目標に掲げてやってきた中で、それを今日は実感した。球場の雰囲気がアウェーのような感じだった。実力以上に怖かった部分。その中でも力を出さないといけなかった」

と振り返った。

 

どうですか?

私は「県岐阜商は公立校」というところと,「球場の雰囲気がアウェーのような感じだった」に違和感を覚えました。

確かに公立高校が私立高校に全国大会の舞台で勝つという世間の物語は興味を引くと思います。

公立高校=普通の高校生→正義

私立高校=選抜された高校生→悪

きっと世間はこのように思っているのでしょう。

でもよく考えてください。

公立だろうが私立だろうが全国大会に出場しているだけで,すでに県内では強豪校であり,それなりの選手の集まりです。

それなのに,なぜ公立は正義で私立は悪なのですか?

貧富の問題ですか?

国の税金の問題ですか?

私からしたら公立だろうが私立だろうが高校生が部活動を楽しんでいるだけのことです。

高校生が青春を謳歌しているのを,温かく見守るだけでいいじゃないですか。

それをいちいちマスコミが感動物語をあおり,それに世間がのっかるから,このようなニュースになるのです。

「球場の雰囲気がアウェー」って,一つの会場で集中開催されている大会であり得ないですよね。

高校同士が対抗心をメラメラと燃やしながら,応援合戦を繰り広げることはあり得ますし,強制でなければ,それはそれで青春です。

でもあの巨大な球場で,片方の高校に応援が寄っていくということは,まさにそういうことです。

 

TBSの情報番組「THE TIME,」で高校生が「鉄道模型コンテスト」に青春をささげているニュースが流れました。

 

https://www.moraco.jp/

 

全国大会で2年連続最優秀賞を目指して,夏休み返上で鉄道模型作りに励んだ高校生は私立高校の生徒でした。

私はそんなコンテストがあることを知りませんでした。

この高校は無事に最優秀賞を獲得出来たのですが,仲間と全身で喜びを爆発させている様子はとても微笑ましかったです。

2年連続で最優秀賞ということは,いわゆる全国大会で2連覇ということですが,きっとこのニュースを観た人と関係者以外は誰もその偉業を知りません。

公立校と私立高とか,ホームとかアウェーとかの視点もありません。

こんな部活動が全国にたくさんあります。

しかし,秘かに,でも確かに,彼らも高校野球の選手と同じように青春を謳歌しているのです。

野球=メジャー

野球以外=マイナー

この国ではそんな固定観念も見えてきますね。

メジャーだとかマイナーだとか,公立だとか私立だとか,強豪校だとか,そんなことはどうでも良いと思います。

高校生が3年間という短く尊い時間を夢中になって過ごしていることが大切なのです。

 

だから,すべての高校生は安心してください。

ここは高校生が部活動を楽しむことが許されている「ホーム」です。