エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
ちょっといい学校話

私が私を私と呼ぶ理由

私のつたないブログを読んでいただいている皆様にはとても感謝をしています。

出来るだけ投稿の回数を増やしたいと思っているのですが,皆様に語れるうんちくが湧いてこない時もあり,キーボードを打つ指が止まってしまう今日この頃です。

 

私は25年務めた小学校教諭を退職した時に決めたことがあります。

それはSNSへの挑戦でした。

数あるSNSの中でも文字制限がある「X」(当時はTwitter)が私には向いていました。

ほんのちょっと現在の気持ちを呟く。

それが私の性格に合っていたのでしょう。

この4年間,ほぼ毎日続けてきました。

有難いことに,私の「X]を読んでいてくれていると声をかけてくれる方が増えました。

「継続は力なり」と言いますが,私が実感しているのは「継続は信用」です。

続けることで,好みはさておき,私という人間は「X]を継続できる人間だと知ってもらえます。

それで十分です。

「X」のおかげで,出会えた人,話が出来た人,映画出演を依頼してくれた人,本当にたくさんの人と繋がることが出来ました。

SNSは使い方を誤ると人を傷つけます。

でもそれ以上に人と人を繋げる価値のあるツールだと思います。

 

一方,このブログですが,4年間でかなりの記事を投稿することが出来ました。

人様に披露できるような文章ではないですが,恐れずに投稿し続けたことで,1日平均100名近くの方が私の文章に目を通してくれています。

一応,問い合わせが出来るようになっているので,一方通行の文章ではないのですが,わざわざメールを送ってくださる方は少ないのが現状です。

その気持ちも分かります。

小説やエッセイを読んでいるイメージですね。

読み終えた後に,筆者やエッセイストに感想を送るなんてしませんからね。

私が目指しているのは「優しく思いやりのある社会の実現」です。

突然,大それたことを綴りましたが,本当にそう思っています。

 

例えば,日本には古き良き文化で「年功序列」があります。

年長者を敬うことは当たり前です。

でも「年上だから敬う」というのは違います。

私は,年上だろうが年下だろうが,自分以外の他人に対して,「優しさと思いやり」を持つことが必要だと強く思っています。

それは,家族であっても,上司であっても,部下であっても,先生であっても,生徒や児童であっても,先輩であっても,後輩であっても変わりません。

「人の尊厳や価値」は生まれた順番で決められるものではありません。

互いに尊重し合い,励まし合い,高め合い,支え合うから,人は安心して生活が出来るのです。

 

この考え方は,教師時代にこども達と過ごす中で芽生えました。

同僚の方々が自分のことを話す際に「先生は」と言うことに違和感を持ったからです。

元々私は自分のことを「先生」と呼んでいました。

そんなもんだと思っていました。

でも,経験を積み,傷みを与え,味わい,もがき続ける中で,「学校って何のためにあるんだ?」「先生って何なんだ?」と考えられるようになりました。

先生と生徒・児童の関係は,恩師という言葉があるくらいですから,まさに師弟関係ですよね。

先生がその考え方なら学校はまさに年功序列です。

先生=師→成熟していて偉い

生徒・児童=弟→未熟で偉くない

だから先生は,生徒・児童を従わせようとしてしまうのです。

「ルールだから守りなさい」

「先生の言うことを聞きなさい」

「しなさい」

「しなさい」

このような学校で学んだこども達が社会に出たときに,大人としてどのように振る舞うのかは容易に想像できますね。

考えてください。

大学を卒業したての社会人経験も無いペーペーがいきなり先生ですよ。

どこが成熟していて偉いのですか。

私なんて50代になってもまだ成熟とは程遠く,自信の欠片もありませんから,ひどいものです。

 

ある時期から私は自分を呼ぶときに「先生は」から「私は」に変えました。

こども達は「どうして先生と言わんの?」と不思議がります。

学校は相変わらずです。

それでも私は「私は」と言い続けました。

すると不思議とそこには「親しき者にも礼儀あり」という雰囲気が生まれ,適切な距離を保った関係性になっていきました。

「先生(大人)が変わればこどもが変わる」

まさにその通りです。

親しみという馴れ馴れしさは減りますが,教育を受ける場に必要な公平で公正な学習環境は整います。

多様性の社会の中で共存していくためには,一人一人が安心して生き方を選べることが大切です。

つまりは「優しさと思いやり」が必要だということです。

 

今回の記事はちょっと重いかもですね。

いつも通り,スルー歓迎です(^^)/