エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
サッカー愛にあふれたうんちく話

サッカーは人がプレイする

自然界では動物が動物らしく生きているように,私たち人間も人間らしく生きることが大切です。

 

では人間らしく生きるとはどんな生き方でしょうか。

 

人間は歴史の中で自分たちに都合が良い居住環境を作ってきました。

その結果,人間が動物の仲間として本来備えていた能力を使わなくても生きていくことが出来るようになりました。

 

しかし,アスリートだけは違います。

自身の身体を使って他者との競争の中で極限のパフォーマンスを行います。

この極限を追及するがゆえに,自然と離れた身体を求めるようになりました。

それが私にとっては筋トレです。

確かに見た目は筋肉隆々で格好良いですが,その筋肉は人間本来の生き方に必要なものではないので,身体には相当な負担がかかっていると思います。

 

ここから綴る内容は持論ですが間違っているとも思えません。

野球をすれば野球に必要な筋肉がつきます。

テニスをすればテニスに必要な筋肉がつきます。

水泳をすれば水泳に必要な筋肉がつきます。

他者との競争に勝つためにもっと筋肉が必要と思うのも分かりますが,筋肉をつければつけるほど体が重くなり,自然とはかけ離れた身体になっていきます。

その身体は健康ですか??

本来,スポーツは健康を目的にプレイするものですよね。

これって矛盾しています。

 

スポーツで競争することは人生を豊かに生きるという意味では価値があります。

でもそれによって命を削ることはあってはならないと思います。

私はそのスポーツに必要な技術や知識,思考,判断,相手との駆け引きで競争することにもっと重きを置くべきと考えています。

それならばそのスポーツに必要な健康さえあれば誰でも競争できますし,不自然な身体作りも必要が無くなります。

より純粋にスポーツの価値も高まるのではないでしょうか。

 

ボディービルなんかはまさに見せる筋肉です。

あの筋肉は生活には必要ありませんが,こんなトレーニングをするとこんな筋肉がつくよと身をもって教えてくれるという意味では,面白いスポーツだと思います。

でも正直に言うと私は彼らの身体が怖いです。

不自然過ぎます。

彼らにはくれぐれも命を大切にしながら楽しんで欲しいと思います。

 

サッカーはどうでしょうか。

ぶつかり合うことを前提に過剰な筋肉を求めるコーチが多すぎです。

筋肉がついていない選手を否定し過ぎです。

この国で競技サッカーをしている選手達の体型を見てください。

多くの選手がお尻が大きくて,土管のような体形をしています。

足にテーピングをぐるぐるに巻いて悲壮感が漂っています。

この体型でないとサッカーが出来ないのですか?

過剰な筋肉によって出来上がった不自然な身体は結果的に怪我のリスクを高めます。

なぜならその筋肉が人間が持っている本来の動きを制限してしまうからです。

 

これは極論ですが,ずっと試合をしていれば,試合をするために必要最小限の筋肉はつきます。

だってサッカーをしているのですから。

私はそれで十分だと思います。

後は必要な技術や知識,思考,判断,相手との駆け引きで競争すればいいのです。

 

サッカーにおける怪我の予防とは,相手とぶつからずにプレイする方法を身につけることです。

スポーツにおける怪我の予防とは,適切な衣食住を整えることです。

そうすれば他者との競争に向き合えるメンタルも安定します。

 

私は痛む身体を押して練習へと向かう長男を身近で観ています。

好きだったサッカーが理解できない筋トレによって嫌いになりかけています。

私は心から願います。

サッカーがボールゲームであることを,サッカーがもっと楽しいスポーツであることを,そして人がプレイするということを,関係者の方々には思い出してほしいです。