エコノメソッドでプロサッカー選手を育てるまでのブログ
ガチンコ子育て話

負けたことが価値になる人生

先日,長男の育成年代が終わりました。

プリンスリーグ関西への昇格戦で興国高校Bに2対3で敗退してしまいました。

長男はフル出場を果たし,2得点しましたが,チームを勝利に導くことはできませんでした。

この結果を受けて,奈良クラブユースは来年度も県1部リーグに所属となり,1年間の足踏みとなりました。

 

長男は奈良クラブが県3部リーグのときに加入しました。

そこから3年かけてプリンスリーグ昇格戦までたどり着きました。

ジュニア期やジュニアユース期の仲間がプリンスリーグやプレミアリーグ,クラブユース,インターハイ,高校選手権等で華やかな活躍をするのを横目に,こつこつと奈良県内のリーグでよく頑張りました。

ジュニアとジュニアユースのときに,華やかなクラブへと進むことが可能だったにもかかわらず,「海外でプレイ」することを目標に「確かな学び」を優先してきた長男。

自分で選び,歩んだ道を正解にするために,これまでコツコツと努力を続けてきました。

この昇格戦は奈良クラブユースに加入した時に掲げた最高の舞台でした。

「最短でチームをプリンスリーグに昇格させること。」

これ以外のモチベーションはありませんでした。

そのためにトップチームへの練習参加や二種登録よりもユースでの練習を優先してきました。

大量得点差で勝つことになる県リーグに1週間の練習を捧げてきました。

パワーバランスが合わないリーグに所属することは,自チームの選手だけでなく相手チームの選手にも難しい1年になります。

それでも昇格のために3年間我慢してきました。

 

その我慢が報われるはずだった昇格戦での敗退は,長男だけでなく私の心にも確かな喪失感を生みました。

長男の育成年代は「勝って終われる」ものではなく,「負けて学ぶ」ものでした。

今回もまたサッカーの神様が「まだまだやることがあるよ」と言っている結果でした。

長男は来年の1月からはクラブのアカデミー昇格生として奈良クラブでプレイします。

また県1部リーグでやり直すユースの仲間の前で,プロサッカー選手としてプレイします。

長男が彼らの目標になることは当然ですが,トップチームの一員としてJ3からJ2へ昇格を目指すことで,ユース期に叶えられなかった「昇格」という目標を共有していくことが出来ます。

長男にとっては負けて終る育成年代でしたが,この「負けを価値に出来る人生」は負けた人にしか出来ません。

このモチベーションを持って,プロの世界へ乗り込んでいきたいです。

 

長いようであっという間だった育成年代。

どなたかが親の青春時代と仰っていした。

まさにそうだなと思います。

親に青春時代をくれた長男には感謝しかありません。