W杯、日本対スウェーデンの試合をリアタイで視聴しました。
日本は勝てばオランダ対チュニジアの結果次第ではグループ1位になる可能でがあります。
引き分けもオランダ対チュニジアの結果によっては1位にも2位にもなります。
負けたとしても2位か3位の可能性があります。
この試合の結果によっては、あらゆる順位の可能性がありました。
なぜそこまで順位を気にするかというと決勝トーナメントの相手が変わるからです。
1位ならモロッコ、2位ならブラジル、3位ならフランス。
どの相手と当たってもトーナメントは勝つしかないのですが、日本にとって相性が良いか悪いかはあります。
それはスウェーデンもとっても同じです。
試合開始からそんな思惑が交差する試合展開でした。
スウェーデンは保持に長けたチームではありません。
小回りの利き、アグレッシブなプレッシングを基本戦術にしている日本は、スウェーデンにとって相性が良い相手ではありません。
そこで大型の選手が多いことを活かしてダイレクトプレイを多用し、できる限りのリスク回避を戦術にしてきました。
しかし、ダイレクトプレイは確実性に欠ける戦術ということも有り、日本が適切な対応をしだすと、どちらにとってもリスクの少ない試合展開になっていきました。
リスクを回避して時間の経過を待つことも様々な戦略を立てて戦うW杯ならではです。
互いにとって引き分けもオッケーなわけですね。
それでも大柄の選手が多いスウェーデンは、日本の機動力と小回りにかなり苦戦をしていました。
きっと日本が先制するだろうなと思っていたところ、やはりという得点が生まれました。
得点をアシストをした堂安選手は左利きです。
ポジションが逆足の右シャドーだったこともまさに日本の戦略通りでした。
堂安選手は、相手から遠い足でボールを扱え、コートが広く見える体の向きになります。
CFの上田選手がボールを受けて、堂安選手が前向きにプレイする時間を作りました。
堂安選手はその間に右のCBと中央のCB間にできたギャップに走りこんだ前田選手を認知します。
上田選手からボールを受けた堂安選手は、半身で左CBと中央CBの間にパスを通しました。
どんなに身体が大きくてもそれだけで試合に勝てるわけではないことを証明するような得点でした。
しかし負けることは避けたいスウェーデンはやむを得ずでしょう。
少しリスクを背負うようになりました。
日本のディフェンスラインに人数を増やすことで、日本の選手を中に集めて、サイドで優位性を持たせようとしました。
日本は単純なダイレクトプレイにはそれなりに対応をしていましたが、サイドからのクロスに対しては体の向きの都合上、苦戦を強いられることは予想できました。
「中に人数が多いということは、外に人数が少ないということ」
フットボールの常識です。
エランガ選手の同点ゴールもそうやって生まれました。
日本のゴール前に人数は足りていましたが、右サイドからカットインしたエランガ選手への対応人数は減っていました。
それもエランガ選手がカットインする前にスウェーデンの選手がポケットに走ったことで、田中選手はその選手についていかざるを得なくなり、エランガ選手がカットインをするスペースが生まれていました。
日本とスウェーデンはシステム上3‐4‐2‐1でミラー状態になっていました。
つまりマンツーマンになるので、ビルドアップをしようにも、どこにも優位性を見つけられず、最終的にGKがロングボールを蹴るしかない状態になりました。
これはどちらにも起きていたのですが、得をするのは大型の選手が多いスウェーデンでした。
例えばですが、日本はCB3人でボールを持つのではなく、ボランチの1枚がディフェンスラインに降りてきて、プラス1にしても良かったようにも思います。
ただし、冒頭に綴ったようにどちらのチームにも決勝トーナメントに向けてあらゆる思惑があるなかで、それを選ばなかったことにも何かしら理由があるのでしょう。
この結果を受けて、日本はブラジルとスウェーデンはフランスとベスト16をかけて決勝トーナメントを戦うことになります。
トーナメントということは負けたらW杯が終わるということです。
かなりメンタルが揺さぶられる試合展開になるでしょう。
私のうんちくからすると優位なのはブラジルかなと思います。
理由は簡単です。
今大会の日本はシステムやポジションは変えずに、そこでプレイする人を変えることで、変化をもたらしているからです。
ということは、その人次第ということです。
人のタレント性を考えた時に、ベンチで控えている選手に、それだけのタレントがいるのかどうか。
三苫選手や南野選手はいません。
久保選手もいません。
今回の試合で大いに気になったのが、堂安選手と伊東選手の交代と、中村選手と長友選手の交代です。
全くタイプが違う選手が同じポジション同士で交代しました。
一見、人が変わることで違うチームになるようにも思いますが、相手にとってはどうでしょうか。
スウェーデンにとっては堂安選手と中村選手の方が嫌だったのではないでしょうか。
結果、この交代以降、日本はスウェーデンに試合を支配されてしまいました。
「相手がこうだから、自分たちはこう」
こうやって変化していく柔軟さこそがフットボールの醍醐味です。
「自分達のプレイ」という言葉に囚われると強かなブラジルに飲み込まれるように思います。
それにしても私が初めてW杯を観たのは1986年のメキシコW杯です。
あの頃の日本が今の立ち位置にいることは想像もできませんでした。
ということは私ごときの危惧も試合までの数日間で消えてなくなるかもしれませんね。
この機会に、こどもたちには日本だけでなく様々な国のフットボールを観て、フットボールを全身で感じて欲しいです。
